研修の見積もりを前に「リスキリング助成金」で制度を探している会社が、まず書き留める正式な名前は、厚生労働省の人材開発支援助成金の事業展開等リスキリング支援コースです。
同じ呼び名で東京都の助成金や個人向けの国の事業も紹介されていて、どの制度かで申請する人も窓口も変わるため、名前を確かめることが、自社が対象かを見分ける最初の手順になります。
この記事の要点は3つ
- リスキリング助成金は、多くの場合、人材開発支援助成金の事業展開等リスキリング支援コースを指す通称です。令和4〜8年度の期間限定で設けられたコースで、会社が社員に受けさせる研修の経費と、研修中の賃金の一部が助成の対象です
- 同じ呼び名で、東京都の助成金や、転職を目指す個人向けの国の事業が紹介されることもあります。名前の最後の語が「コース」「助成金」「事業」のどれかで、運営元と使う人の見当がつきます
- 対象かどうかは、正式名の3つの部分に対応する3点で先に見分けられます。会社と受講者が雇用保険に入っているか、研修が3つの類型に当たり職務に結びつくか、OFF-JTで10時間以上を計画届の期限に間に合う日程で組めるかです。支給の可否は労働局の審査で決まります
リスキリング助成金の正式な名前は、助成金名とコース名の2段でできています。
正式な制度名で実質負担の目安を先に押さえたい方は、料金試算(助成金対応)で企業規模と人数から確かめられます。
この記事は、料金の説明の表に助成金を正式なコース名で載せている研修会社の側から、会社が社員に受けさせる研修の費用に使う制度を中心に書いたもので、社員が自分で受ける学び直しの給付金や支援事業には当てはまりません。
この記事でわかること
- リスキリング助成金の正式な制度名と、名前の2段の読み方
- 同じ呼び名で紹介される国と自治体の制度を、名前の付け方で見分ける方法
- 自社が対象かを見分ける3点と、該当しない例
- 3点で止まりやすい場面と、名前を確かめたあとに進む順番
目次
- リスキリング助成金とは|正式な制度名は人材開発支援助成金のコース名
- 同じ名前の国と自治体の制度|名前の最後の語で分かれる
- リスキリング助成金の対象か見分ける3点|正式名の3つの部分から読む
- 3点で止まりやすい場面|役員だけ・基本操作だけ・来月から
- 名前を確かめたあとに進む順番|正式名で書き直してから相談する
- この記事で解けないこと|自社の判定・コースの比べ方・目的別の制度選び
- DAIJOBUの場合|研修の名目を類型に合わせても、名目には頼らない
- リスキリング助成金のよくある質問
- リスキリング助成金の正式名と3点|総括表
- あわせて読みたい
- まとめ|リスキリング助成金とは?
リスキリング助成金とは|正式な制度名は人材開発支援助成金のコース名
リスキリング助成金は、制度の正式な名前ではありません。厚生労働省の資料に載っている正式な名前は「人材開発支援助成金(事業展開等リスキリング支援コース)」で、リスキリング助成金はこのコースを指して使われることの多い呼び名です。
厚生労働省の詳細版の表紙は、このコースを、新規事業の立ち上げなどの事業展開に伴い、雇用する労働者に新たな分野で必要となる知識と技能を習得させる訓練を計画に沿って実施した場合などに、訓練経費や訓練期間中の賃金の一部を助成する制度と説明しています。助成の対象は会社が実施する訓練で、社員個人が自分で払う講座ではありません。
名前は2段で読む|助成金名とコース名
正式な名前は、前半の助成金名と、括弧の中のコース名の2段でできています。
段 | 名前 | 何が決まるか |
|---|---|---|
助成金名 | 人材開発支援助成金 | 申請先と、どのコースにも共通する入口の要件 |
コース名 | 事業展開等リスキリング支援コース | 対象になる訓練の類型と時間、このコースだけの様式 |
人材開発支援助成金は、目的の違う複数のコースの集まりです。詳細版の表紙にも、人材育成支援コース・教育訓練休暇等付与コース・建設労働者認定訓練コース・建設労働者技能実習コース・人への投資促進コースと並んで、このコースが載っています。コース名に「リスキリング」を含むのは、事業展開等リスキリング支援コースだけです。
リスキリング助成金を調べるときは、助成金名とコース名の両方を書き留めると、ほかのコースや別の制度と取り違えにくくなります。 窓口や社会保険労務士に相談するときも、通称ではなくこの正式な名前で伝えます。
期間限定のコースとして作られている
詳細版の表紙は、このコースを「令和4年~8年度の期間限定の助成金として創設しました」と書いています。令和8年度は2026年度にあたります。
期限が研修の日程にどう効くか、令和9年度以降について言えることと言えないことは、リスキリング助成金はいつまで使える?|期限の正体と申請を逆算する順番で扱っています。
率は、版と上限と審査を同じ行で読む
事業展開等リスキリング支援コースの経費助成の割合は、厚生労働省の詳細版(令和8年8月3日版)で、中小企業75%・大企業60%です。これは要件を満たした場合の割合で、受け取れる助成額には、実訓練時間数の区分などで決まる上限が別にかかり、支給するかどうかは訓練の後の審査で決まります。率だけでは実質負担は決まらないので、持ち帰るのは「どのコースの、どの版の率か」と「上限と審査がある」の2点です。上限の表と除外される時間の数え方は、事業展開等リスキリング支援コースとは|AI研修で使う条件と流れにまとめています。
ファクトボックス|リスキリング助成金(正式名)の基本情報
項目 | 内容 |
|---|---|
通称 | リスキリング助成金(正式な名前ではありません) |
正式な制度名 | 人材開発支援助成金(事業展開等リスキリング支援コース) |
所管と窓口 | 厚生労働省。窓口は都道府県労働局・ハローワーク |
期間 | 令和4〜8年度の期間限定(詳細版の表紙) |
助成されるもの | 訓練経費と、訓練期間中の賃金の一部 |
申請する人 | 雇用保険適用事業所の事業主(詳細版 p.3) |
受講する人 | その事業所の雇用保険被保険者(詳細版 p.3) |
訓練の基本要件 | OFF-JTで実施/実訓練時間数10時間以上/3つの類型のいずれか(詳細版 p.13) |
根拠資料 | 厚生労働省「人材開発支援助成金(事業展開等リスキリング支援コース)のご案内(詳細版)」令和8年8月3日版 |
出典URL | https://www.mhlw.go.jp/content/11800000/001731978.pdf |
最終確認日 | 2026年10月4日 |
免責 | 支給の可否は労働局の審査で決まります。要件は制度改正で変わるため、最新の内容は管轄の労働局でご確認ください |
正式な名前が分かると、同じ呼び名で紹介されている別の制度と区別できるようになります。次の章では、その見分け方を扱います。
同じ名前の国と自治体の制度|名前の最後の語で分かれる
リスキリング助成金という呼び名では、国のコースのほかに、東京都の助成金と、経済産業省の個人向けの事業も紹介されています。どれも名前に「リスキリング」を含みますが、運営元も、申請する人も、対象になる研修の形も違います。
正式な名前の最後の語を見ると、どの種類の制度かの見当がつきます。
最後の語 | 例 | 運営と窓口 | 使う人 |
|---|---|---|---|
〜コース | 人材開発支援助成金(事業展開等リスキリング支援コース) | 厚生労働省。都道府県労働局 | 社員に研修を受けさせる会社 |
〜助成金 | 令和8年度DXリスキリング助成金 | 公益財団法人東京しごと財団 | 都内で事業を営む中小企業等 |
〜事業 | リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業 | 経済産業省。国に採択された補助事業者を通じて受ける | 転職を目指す在職者本人 |
この見分け方は、東京都と経済産業省の2つの例から作った本記事の整理です。ほかの道府県や市区町村の制度が同じ名前の付け方をしているとは限らないため、最後は運営元のページで、誰が申請するかを確かめてください。
東京都の助成金は、国のコースと同じ研修に重ねない
東京都のDXリスキリング助成金は、1研修の総研修時間数が3時間以上10時間未満のDXに関する研修を対象にしています。国のコースは実訓練時間数10時間以上が要件なので、2つは研修の長さで境目が分かれています。さらに東京都の助成金は、国または地方公共団体から助成を受けておらず、今後受ける予定もないことを要件の1つにしています。
国のコースの詳細版も、同じ経費や訓練実施を対象に他の助成金や補助金を申請する場合は、どちらか一方しか支給されない場合があると書いています(p.10)。同じ研修費に2つを重ねて計算する前提は成り立ちません。 東京都の制度の流れと書類は、DXリスキリング助成金とは|東京都でAI研修に使う条件と申請の流れで扱っています。
経済産業省の事業は、会社の研修費に使う制度ではない
リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業は、転職を目指す在職者が、キャリア相談・講座の受講・転職の支援を一体で受ける事業です。個人が国に採択された補助事業者を通じて申し込むもので、会社がいまの業務のために社員へ受けさせる研修の費用には当たりません。
会社向けと個人向けの制度を一覧で比べたいときは、リスキリング補助金の一覧|企業向けと個人向けの違いに並べています。会社が社員に10時間以上の研修を受けさせるときに見るリスキリング助成金は、最後の語が「コース」の国の制度です。
正式な名前と種類が分かったら、次は自社がそのコースの対象に入るかです。
リスキリング助成金の対象か見分ける3点|正式名の3つの部分から読む
リスキリング助成金の対象かどうかは、正式名を「人材開発支援助成金」「事業展開等」「リスキリング支援コース」の3つの部分に分けると、それぞれに対応する3点で先に見分けられます。3つに分ける読み方は本記事の整理で、厚生労働省の分類ではありません。
- ① 「人材開発支援助成金」の部分=会社と受講者が雇用保険に入っているか
- ② 「事業展開等」の部分=研修が3つの類型のどれかに当たり、受講者の職務に結びつくか
- ③ 「リスキリング支援コース」の部分=OFF-JTで10時間以上を、計画届の期限に間に合う日程で組めるか
正式名の3つの部分を順に確かめると、自社が相談に進める状態かどうかが分かります。
① 「人材開発支援助成金」の部分|会社と受講者が雇用保険に入っているか
1点目は、人材開発支援助成金のどのコースにも共通する入口です。詳細版のチェックリスト(p.3)は、申請する事業主が雇用保険適用事業所の事業主であることと、受講する人がその事業所の雇用保険被保険者であることを最初に置いています。
同じチェックリストには、会社が業務として受けさせる場合の要件として、訓練期間中も賃金を適正に払うことと、支給申請日までに訓練経費を全額負担することが並んでいます。社員に費用の一部を負担させる組み方や、社員の自費で受けてもらう形は、この入口から外れます。
職業能力開発推進者の選任と事業内職業能力開発計画の策定・周知も、計画届を出す日までに済ませる入口の要件です。この2つの中身は、リスキリング支援は何がある?|国・自治体・企業内の3層と会社が先に使うもので扱っています。
② 「事業展開等」の部分|研修が3つの類型に当たり、職務に結びつくか
2点目は、コース名の前半にある「事業展開等」です。「等」の中に、DX化とGX化と、人事及び人材育成に関する計画が入っています。詳細版(p.13)は、対象になる訓練を次の3つの類型に分けています。
- 事業展開を行うにあたり、新たな分野で必要となる専門的な知識と技能を習得させる訓練。事業展開は、訓練開始日から3年以内に実施する予定のものか、6か月前までに実施したものに限られます
- 企業内のDX化やGX化を進める場合に、それに関連する業務に従事させるうえで必要な専門的な知識と技能を習得させる訓練
- 企業内の人事及び人材育成に関する計画に基づき、3年以内に従事する予定の職務に必要な専門的な知識と技能を習得させる訓練。訓練開始日に就いている職務とは異なる職務の訓練である必要があります
AI研修を考える会社が当てはめやすいのは2つ目のDX化の類型です。詳細版(p.14)は例として、小売業の会社が営業部門の社員に、ITツールを使ったWEB集客のノウハウを習得させる講座を受けさせる場面を挙げています。部門と業務が特定されていて、受講者がその業務の担当であることが、この類型に当てはめるときの手がかりになります。
2026年8月の改正で対象外の線がどう変わったかは、事業展開等リスキリング支援コースの解説記事で整理しています。
③ 「リスキリング支援コース」の部分|OFF-JTで10時間以上か
3点目は、このコースの基本要件です。詳細版(p.13)は、OFF-JTにより実施される訓練であることと、実訓練時間数が10時間以上であることを求めています。OFF-JTは通常の業務から離れて行う訓練のことで、職場で仕事をしながら教わる形とは区別されます。
10時間は、研修の総時間ではなく、対象にならない内容の時間や食事を伴う休憩などを除いたあとの時間で数えます。日程の側では、計画届を訓練開始日の6か月前から1か月前までの間に労働局へ出す必要があります(p.3)。計画届の期限はどのコースにも共通する手続きですが、10時間の日程と一緒に決まるため③で確かめます。
開始日まで1か月を切ってから計画届を出すと、内容と時間が要件を満たしていても、③を満たせません。 計画届の前に整える2つの要件とあわせ、日程は最後に決めるのが安全です。
3点の判断基準|該当しない例で当てはめる
3点を自社に当てはめるときの基準を、該当しない例とあわせて並べます。
基準 | なぜ要るか | 該当しない例 |
|---|---|---|
受講者の名前ごとに、雇用保険の被保険者かを確かめたか | 被保険者でない人は受講者に数えられないため | 役員と社外の協力者だけで受講者名簿を組む |
研修で変える業務と、その業務の担当者を書き出したか | 類型に当てはめるとき、職務との結びつきを見るため | 全社員に同じ基本操作の研修を一律で受けさせる |
対象外を除いた時間と、計画届の期限から開始日を逆算したか | 除外後に10時間を割る研修や、期限後の届け出は対象にならないため | 開始日まで1か月を切った研修で、今から計画届を出そうとする |
3点を確かめたうえで実質負担の目安を出すなら、料金試算(助成金対応)で企業規模と人数から試算できます。
3点で止まりやすい場面|役員だけ・基本操作だけ・来月から
リスキリング助成金の相談が3点で止まるのは、研修の組み方が先に決まっている場面です。読者から出やすい3つの言い方に、どの点で止まるかを添えて答えます。
「まずは役員だけで受けたい」|①で止まる
経営層が先に試してから社員に広げる進め方は、研修の順番としては自然です。ただし①のとおり、受講者に数えられるのは雇用保険の被保険者で、役員は被保険者でなければ数えられません。
当社では、役員だけの参加になりそうなときは、助成金を使わない前提の見積もりも併せてお出ししています。対象になるかを断定できる立場ではないため、使える場合と使えない場合の両方を先に見てもらうためです。
「全社員に、まずAIの基本操作を一通り」|②と③で止まる
全社員に同じ内容を一律で受けさせる形は、②の職務との結びつきが説明しにくくなります。詳細版(p.13)は、デジタル機器で文章や数値を入力し、書式やレイアウトを変える程度の初歩的な操作だけの訓練と、既存のアプリやシステムを購入してその操作方法を習得する場合を、対象にならないものとして挙げています。
研修の一部にこうした内容が入っても研修全体が落ちるわけではありませんが、その時間は実訓練時間数から除いて数えます(詳細版 p.28 の対象とならないOFF-JT)。基本操作の時間を厚くするほど、③の10時間を割る見込みが上がります。
「来月から始めたい」|③の日程で止まりやすい
計画届は訓練開始日の1か月前までに出す必要があるため、来月の開始日を固めてから助成金を調べはじめると、開始日まで1か月を切っていた場合は③の日程に間に合いません。推進者の選任と事業内計画の周知も計画届の日までに済ませる要件なので、手前の準備にも日数がかかります。
研修の時期を急ぐ事情があるなら、助成金を使わずに始めるか、開始日を後ろへ動かして計画届に間に合わせるかを、先に社内で決めます。
研修の組み方を3点より先に決めると、リスキリング助成金の相談は止まりやすくなります。
3点がそろっても、支給が決まったわけではない
3点は、相談に進める状態かを確かめる入口です。詳細版(p.55)は、訓練の実施後に審査を行うため、この訓練を受講すれば必ず助成金が受給できるなどと厚生労働省や労働局・ハローワークが保証することもないと書いています。
3点がそろった状態は、支給の約束ではなく、労働局や社会保険労務士に具体的な相談を持ち込める状態です。 助成を前提に予算を組まず、通れば実質負担が下がるという順番で計画します。
名前を確かめたあとに進む順番|正式名で書き直してから相談する
リスキリング助成金の名前と3点を確かめたら、相談の前に社内の資料をそろえます。順番は次の5つです。
- 見積もりや稟議の資料にある制度名を、正式な名前に書き直す
- 3点を自社で埋める。受講者の名簿、研修で変える業務、計画届の期限から逆算した開始日の3つです
- 職業能力開発推進者の選任と、事業内職業能力開発計画の周知が済んでいるかを確かめる
- 管轄の労働局か社会保険労務士に、正式な名前と3点の答えを持って相談する
- 訓練開始日の1か月前までに計画届を出す
1つ目を先に置くのは、通称のままでは、相談相手が東京都の助成金や個人向けの事業と取り違える余地が残るからです。正式な名前を書いた資料があれば、窓口でも社内の稟議でも、同じ制度の話として進められます。
計画届から支給申請までの各段の期限と、申請の手続きで社会保険労務士に頼める範囲は、AIリスキリング助成金の使い方|法人の対象条件と申請3ステップで扱っています。
この記事で解けないこと|自社の判定・コースの比べ方・目的別の制度選び
この記事は、正式な名前を確かめて、相談に進める状態かを見分けるところまでを扱います。次の3つは、この記事では答えを出していません。
自社が対象になるかの判定
3点は入口の確認で、支給の可否は訓練の後に労働局が審査して決めます。研修会社にも、この記事にも、個別の会社が対象かを判定する立場はありません。
人材開発支援助成金のほかのコースとの比べ方
研修の内容によっては、事業展開等リスキリング支援コースより、人材育成支援コースや人への投資促進コースのほうが合う場合があります。研修の内容からどのコースを検討するかの絞り方は、人材開発の助成金はどのコース?|研修内容から1つに絞る3つの質問で扱っています。
研修の目的から、使う制度を選ぶこと
新しい事業のための研修か、いまの業務の底上げか、社員の自発的な学びの支援かで、検討する制度の組み合わせは変わります。研修の目的別に使う制度を整理したいときは、人材育成助成金の選び方|研修の目的別に使う制度を3パターンで整理をご覧ください。
DAIJOBUの場合|研修の名目を類型に合わせても、名目には頼らない
DAIJOBUは法人向けにClaude Codeの研修を提供していて、料金の説明の表では、助成金を「人材開発支援助成金『事業展開等リスキリング支援コース』」と正式なコース名で示しています。
当社の研修は、このコースのDX化の類型に当てる前提で、訓練の名目を「生成AIによるDX推進・業務再構築実装研修」としています。ただし、名目を付けたことで対象になるわけではありません。 類型に当たるかは、受講者の職務と研修で変える業務の結びつきで見られ、支給するかどうかを判断するのは労働局です。
計画届や支給申請を出すのは、研修会社ではなく受講する会社です。
リスキリング助成金のよくある質問
Q. リスキリング助成金と人材開発支援助成金は、別の制度ですか
A. リスキリング助成金と呼ばれる国の制度は、人材開発支援助成金の中の1つのコースです。 正式な名前は「人材開発支援助成金(事業展開等リスキリング支援コース)」で、人材開発支援助成金のほかのコースとは要件が分かれています。
Q. 社員が個人で受ける講座にも使えますか
A. 会社の研修費に使う国のコースは、社員が自分で払って受ける講座には使えません。 支給申請日までに会社が訓練経費を全額負担することが要件だからです。社員が自分で受ける学び直しの給付金との分かれ目は、助成金で資格取得はできる?|個人の給付金と会社の助成金の分かれ目で扱っています。
Q. 東京都の助成金と国のコースを、同じ研修に両方使えますか
A. 同じ研修に両方を重ねて使う前提にはできません。 東京都のDXリスキリング助成金は、国または地方公共団体から助成を受けておらず今後も受ける予定がないことを要件にしていて、国のコースの詳細版も、同じ経費や訓練実施に複数の制度を申請するとどちらか一方しか支給されない場合があると書いています。
Q. 3時間の研修でも、リスキリング助成金は使えますか
A. 国のコースは、対象外を除いた実訓練時間数が10時間以上であることが要件なので、3時間の研修は対象に入りません。 都内で事業を営む中小企業等であれば、1研修3時間以上10時間未満の研修を対象にする東京都のDXリスキリング助成金が確かめる候補になります。
リスキリング助成金の正式名と3点|総括表
論点 | 押さえるところ |
|---|---|
正式な名前 | 人材開発支援助成金(事業展開等リスキリング支援コース)。令和4〜8年度の期間限定 |
名前の読み方 | 助成金名=申請先と共通の入口/コース名=類型・時間・このコースの様式 |
同じ呼び名の別の制度 | 東京都のDXリスキリング助成金(都内の中小企業等・3時間以上10時間未満)/経済産業省の事業(転職を目指す個人) |
1点目 | 会社が雇用保険適用事業所の事業主で、受講者がその被保険者か。費用は会社が全額負担 |
2点目 | 事業展開・DX化とGX化・人事及び人材育成の計画の3つの類型のどれかに当たり、職務に結びつくか |
3点目 | OFF-JTで、対象外を除いて10時間以上を、計画届の期限に間に合う日程で組めるか |
3点の位置づけ | 相談に進める状態かの入口。支給の可否は労働局の審査で決まる |
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まとめ|リスキリング助成金とは?
リスキリング助成金という言葉で探している制度は、たいていの場合、厚生労働省の人材開発支援助成金に置かれた事業展開等リスキリング支援コースです。正式な名前に置き直せば、別の制度と取り違えずに、自社が入口に立っているかを3点で確かめられます。
今日と今週でできる一手を3つ挙げます。
- 今日:見積もりや稟議の資料で、助成金の名前が通称のままになっていないかを見て、正式な名前に書き直す
- 今週中:受講させたい人の名前を並べ、1人ずつ雇用保険の被保険者かと、研修で変える業務の担当かを書き添える
- 今週中:研修の候補日から1か月以上前に計画届を出せるか、推進者と事業内計画の準備を含めて逆算する
最後に、社内で自分に問える1問を置きます。御社の見積もりや稟議の資料で、助成金は正式なコース名で書かれていて、受講者ごとに雇用保険と職務の結びつきが確かめてありますか。
- リスキリング助成金は、多くの場合、人材開発支援助成金の事業展開等リスキリング支援コースを指す通称です。令和4〜8年度の期間限定で設けられたコースで、会社が社員に受けさせる研修の経費と、研修中の賃金の一部が助成の対象です
- 同じ呼び名で、東京都の助成金や、転職を目指す個人向けの国の事業が紹介されることもあります。名前の最後の語が「コース」「助成金」「事業」のどれかで、運営元と使う人の見当がつきます
- 対象かどうかは、正式名の3つの部分に対応する3点で先に見分けられます。会社と受講者が雇用保険に入っているか、研修が3つの類型に当たり職務に結びつくか、OFF-JTで10時間以上を計画届の期限に間に合う日程で組めるかです。支給の可否は労働局の審査で決まります
正式な制度名と3点を確かめたうえで実質負担の目安を出すなら、料金試算(助成金対応)で企業規模と人数から試算できます。
研修の中身と進め方をまとめたサービス資料のダウンロードもご利用いただけます。
出典・注記
- 厚生労働省「人材開発支援助成金(事業展開等リスキリング支援コース)のご案内(詳細版)」令和8年8月3日版(PL080803開企04) https://www.mhlw.go.jp/content/11800000/001731978.pdf (2026年10月4日参照)。表紙の制度名・コース一覧・期間限定の記載・制度の説明、p.3 のチェックリスト(雇用保険適用事業所の事業主・雇用保険被保険者・職業能力開発推進者・事業内職業能力開発計画・計画届の期限・賃金の支払い・訓練経費の全額負担・職務との関連・10時間以上・OFF-JT)、p.10 の併給調整、p.13 の基本要件と3つの類型と対象にならない訓練の注記、p.14 のDXの例、p.28 の対象とならないOFF-JTとその時間の除外、p.55 の保証しない旨による。経費助成の割合(中小企業75%・大企業60%)と上限の区分も同じ版による
- 公益財団法人東京しごと財団「令和8年度DXリスキリング助成金」 https://www.koyokankyo.shigotozaidan.or.jp/jigyo/skillup/skill-R8dx-risk.html (2026年10月4日参照)。対象事業者、1研修3時間以上10時間未満、国または地方公共団体から助成を受けていないことの要件による
- 経済産業省「リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業」の補助事業者の公募資料 https://www.meti.go.jp/information/publicoffer/rikotaisei/2026/pdf/r260115001.pdf (2026年10月4日参照)。在職者の転職を目指す支援であること、補助事業者を通じて受けることによる
- 正式名を3つの部分に分けて対象か見分ける3点の読み方、名前の最後の語で制度の種類を見分ける方法、判断基準の表は、本記事の整理です。厚生労働省や各実施主体の分類ではありません
- 料金の説明で助成金を正式なコース名で示していること、訓練の名目、役員だけの参加のときの見積もりの出し方は、当社の自社情報です。個々の企業名は記載していません
- 本記事は2026年10月4日時点で確認した内容にもとづきます。要件・割合・上限は制度改正で変わり、本記事の記載は受給を保証するものではありません。個別の可否は管轄の都道府県労働局でご確認ください
この記事について
本記事は、法人向けにClaude Codeの研修を提供するDAIJOBUが、「リスキリング助成金」と呼ばれる制度の正式な名前と、自社が対象かを見分ける入口を、厚生労働省と実施主体の一次資料に沿って整理したものです。
著者 | DAIJOBU株式会社 Claude Code法人研修部 コンテンツ担当 佐藤 雅俊 |
|---|---|
編集責任者 | DAIJOBU株式会社 Claude Code法人研修 事業責任者 石井 雄大 |
監修 | DAIJOBU株式会社 代表取締役 山中 裕貴 |
公開日 | 2026年10月5日 |
最終更新日 | 2026年10月5日 |