社員にAI研修を受けさせる会社がリスキリング支援で先に使うのは、国の人材開発支援助成金です。

ただし、この助成金を申請できる状態にするには、社内に職業能力開発推進者と事業内職業能力開発計画がある形が先に要ります。

会社が先に使うのは国の助成金で、先に整えるのは企業内の制度です。

リスキリング支援は国・自治体・企業内の3層に分かれ、この2つの「先」を取り違えると、率の高い制度から当てて、使えない制度に時間を使うことになります。

この記事の要点は3つ

  1. リスキリング支援は、出す主体で国・自治体・企業内の3層に分かれます。 国は助成金と無料の相談、自治体は支援金と伴走、企業内は推進者・計画・休暇や費用の社内制度です
  2. 会社の研修費に先に効くのは、国の人材開発支援助成金です。 自治体の支援金は国の制度との関係で決まり、個人向けの給付金は会社が払った研修費に使えません
  3. 国の助成金を申請する前提は、企業内の制度にあります。 推進者の選任と事業内計画の策定・周知が計画届の提出までに要り、常用労働者30人以上の企業を対象にした令和7年度の調査では、計画を作っていない企業と推進者を選任していない企業がそれぞれ約8割です
型A・全体像カード型。リスキリング支援を「出す主体」で3層に分けたカード3枚を横に並べる。要素=左「国」=人材開発支援助成金と無料の相談事業/申請するのは会社/使えるのは訓練経費と訓練中の賃金の一部。中央「自治体」=支援金と伴走支援/申請するのは会社/国の制度との関係で選ぶ。右「企業内」=職業能力開発推進者・事業内職業能力開発計画・教育訓練休暇など/作るのは会社自身/国の助成金の前提になる。左のカードを青で強く、右のカードの下に「土台」の帯を置く。結論=会社が先に使うのは国の助成金で、先に整えるのは企業内の制度です。

会社が先に使うのは国の助成金で、先に整えるのは企業内の制度です。

企業規模と人数から、国の助成金を当てた場合の実質負担の目安を先に押さえたい方は料金試算(助成金対応)をご利用ください。

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立場を先に書きます。本記事を書いているDAIJOBUは、法人向けにClaude Code研修を提供し、助成の可否を労働局の審査に委ねたうえで制度を案内している側です。この記事が扱うのは、会社が申請する支援と会社が自社に作る制度で、社員本人が申し込む個人向けの支援の使い方は扱いません。

国の助成金そのものの中身——助成率と上限額、対象になる訓練と対象外の訓練、2026年8月の改正——は、事業展開等リスキリング支援コースとは|AI研修で使う条件と流れにまとめています。この記事は、その制度を含む3層の支援を、どの順で当てるかを決めるためのものです。

この記事でわかること

  • リスキリング支援の3層(国・自治体・企業内)と、それぞれ誰が申請し、何に使えるか
  • 国の支援のうち、会社の研修費に効くもの・無料で使える相談・会社の研修には当たらないもの
  • 自治体の支援金が、国の制度との関係で2つの型に分かれる理由と、自社の地域の制度の探し方
  • 企業内の制度のうち、国の助成金の前提になる2つと、その未整備率
  • AI研修にリスキリング支援を当てる4ステップの順番と、自社が該当しない例
  • この記事で解けないことと、DAIJOBUが企業内の制度と研修を分けてお伝えしていること

目次

  1. リスキリング支援とは|答えは国・自治体・企業内の3層
  2. 国のリスキリング支援|会社の研修費に効くのは人材開発支援助成金
  3. 自治体の支援金は、国の制度との関係で2つの型に分かれる
  4. 企業内の制度が土台になる|国の助成金の前提2つと、任意の2つ
  5. AI研修にリスキリング支援を当てる順番|4ステップ
  6. この記事で解けないこと|3つの限界
  7. DAIJOBUの場合|企業内の制度と研修を分けてお伝えしていること
  8. リスキリング支援に関するよくある質問
  9. リスキリング支援の3層|総括表
  10. あわせて読みたい
  11. まとめ|リスキリング支援は何がある?

リスキリング支援とは|答えは国・自治体・企業内の3層

リスキリング支援とは、社員に新しい職務や変わる業務のスキルを身につけさせる取り組みを、国・自治体・会社自身が後押しする仕組みの総称です。制度の正式名称ではありません。

リスキリングという言葉の定義は、経済産業省の検討会にリクルートワークス研究所が提出した資料が引かれることが多く、そこでは「新しい職業に就くために、あるいは、今の職業で必要とされるスキルの大幅な変化に適応するために、必要なスキルを獲得する/させること」とされています(経済産業省 第2回デジタル時代の人材政策に関する検討会 資料2-2・2021年2月26日・p.6・2026年9月24日参照)。末尾の「させること」が会社側の話で、この記事が扱う範囲です。

支援は、誰が出すかで3層に分かれます。3層は本記事の整理で、制度上の区分ではありません。

層

出す主体

申請する人

何に使えるか

国

厚生労働省・経済産業省・独立行政法人

会社(助成金)/本人(個人向けの支援に申し込む)

訓練経費と訓練中の賃金の一部の助成。無料の相談、低額の訓練

自治体

都道府県・市区町村・その外郭団体

会社

研修受講料の一部の補助、伴走支援。国の制度との関係で選ぶ

企業内

会社自身

会社が作る

推進者・事業内計画・教育訓練休暇・自己啓発支援。国の助成金の前提になる

3層を、率でなく順番で読む理由

検索結果に並ぶ一覧は、省庁別か、企業向け・個人向け別で並んでいます。その並びで読むと、率の高い制度から当てたくなります。

3層で読むと、順番が先に決まります。国の助成金は、社内に推進者と事業内計画がある会社を対象にしているため、企業内の制度が無い状態では申請の入口に立てません。自治体の支援金は、この記事で確認した例では、補助金の4つのうち3つ(広島県・文京区・富山県)が同じ経費への重複を認めておらず、国の制度と同じ研修費に重ねられません。

3層は並列の選択肢ではなく、企業内の制度を土台に、国の助成金が乗り、自治体の支援金は国との関係で決まる積み重ねです。

ファクトボックス|リスキリング支援の3層の基本情報

項目

内容

用語

「リスキリング支援」は総称。制度の正式名称ではありません

国の中心

人材開発支援助成金(厚生労働省・7コース)。AI研修で候補になるのは事業展開等リスキリング支援コース

自治体

都道府県・市区町村ごとに制度が違う。この記事で確認した補助金の例では、4つのうち3つが同じ経費への重複を認めていない

企業内の前提

職業能力開発推進者の選任と、事業内職業能力開発計画の策定・周知。計画届の提出までに必要

主な根拠資料

厚生労働省「人材開発支援助成金(事業展開等リスキリング支援コース)のご案内(詳細版)」令和8年8月3日版、厚生労働省 令和7年度「能力開発基本調査」、各自治体の公式ページ

出典URL

https://www.mhlw.go.jp/content/11800000/001731978.pdf ほか(末尾の出典・注記に層ごとに掲載)

最終確認日

2026年9月24日

免責

どの制度も支給には審査と要件の確認があります。要件は改正で変わるため、最新の内容は所管の窓口でご確認ください

では、3層を上から順に見ていきます。先に使う国の支援からです。


国のリスキリング支援|会社の研修費に効くのは人材開発支援助成金

国のリスキリング支援は、会社が申請してお金が戻る助成金、無料や低額で受けられる相談・訓練、本人が申し込む個人向けの支援の3段に分かれます。会社の研修費に直接効くのは、1段目の助成金だけです。

型C・帯構造型。国のリスキリング支援を3段に分ける。要素=上段「お金|人材開発支援助成金」=審査を通れば、訓練経費と訓練中の賃金の一部が助成される。中段「無料・低額の支援|中小企業リスキリング支援事業・キャリア形成・リスキリング推進事業・JEEDの生産性向上支援訓練」=相談と低額の訓練に使う。下段「個人向け|教育訓練給付・リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業」=本人が申し込み、会社の研修には当たらない。各段の左に白抜きラベル、右に説明枠。上段を青で強く。結論=国の支援で会社の研修費に効くのは人材開発支援助成金で、無料の相談はその手前で使えます。

国の支援で会社の研修費に効くのは人材開発支援助成金で、無料の相談はその手前で使えます。

① 人材開発支援助成金|AI研修の候補は事業展開等リスキリング支援コース

人材開発支援助成金は、厚生労働省が「事業主等が雇用する労働者に対して、職務に関連した専門的な知識及び技能を習得させるための職業訓練等を計画に沿って実施した場合等に、訓練経費や訓練期間中の賃金の一部等を助成する制度です」と説明している制度です。コースは7つあり、2026年度は4月8日・5月14日・8月3日と改正が続いています。

人材開発支援助成金の事業展開等リスキリング支援コース(令和8年8月3日版)の経費助成の割合は、中小企業75%・大企業60%です。この割合は、事業主・訓練・受講者の要件を満たし、審査を通った場合の割合です。受け取れる助成額には別に上限があり、対象外の時間を除いた実訓練時間数が10時間以上であることも要るため、率だけでは実質負担は決まりません。持ち帰るのは、率でなく「上限と要件をセットで見る」ことです。上限の表と、生成AIの訓練が対象になる分かれ目は、ピラー記事の事業展開等リスキリング支援コースとは|AI研修で使う条件と流れにまとめています。

このコースは、詳細版の1ページ目に「令和4年~8年度の期間限定の助成金として創設しました」と書かれています。令和8年度は2026年度です。計画届は訓練開始日の1か月前までなので、使うかどうかを考えている会社は、研修の日程でなく計画届の日付から逆算してください。

② お金以外の国の支援|無料の相談と低額の訓練の代表的な3つ

助成率の表には載らないため見落とされますが、国は会社向けに無料の相談と低額の訓練を用意しています。企業内の制度を作る手前で使える代表的なものが、次の3つです。

名称

実施

中身

費用

中小企業リスキリング支援事業

厚生労働省の委託事業

課題整理、活用可能な助成金の紹介、人材育成・研修の方針・計画策定、既存の研修の見直し。詳細相談は1〜3か月で2〜3回

無料

キャリア形成・リスキリング推進事業

厚生労働省の委託事業。全国47都道府県に拠点

ジョブ・カードを使ったキャリアコンサルティング、セルフ・キャリアドックの導入支援、人材開発支援助成金に関わるキャリアコンサルティング

無料

生産性向上支援訓練

独立行政法人 高齢・障害・求職者雇用支援機構(JEED)

中小企業等の在職者向けの訓練。オーダーメイド型・オープンコース・サブスクリプション型。分野にDX対応・データ活用を含む

受講者1人あたり3,300〜6,600円(税込)。IT業務改善の分野は2,200〜4,400円

(各制度の出典は末尾の「出典・注記」に掲載。最終確認日=2026年9月24日)

1つ目の中小企業リスキリング支援事業は、対象が中小企業に限られ、公式サイトには2026年度の相談を受け付けている旨が出ています。「人材育成・研修の方針・計画策定」が支援の中身に入っているので、次章以降で扱う事業内職業能力開発計画を作る前の相談先として使えます。

3つ目の生産性向上支援訓練は、事業主の受講指示を受けた在職者が対象で、受講料は時間数で決まります。JEEDのページには、この訓練を受講させた事業主が人材開発支援助成金を利用できる場合があると書かれています。ただし助成の側の要件(10時間以上など)は別に効きます。

どの事業も年度で受付や内容が変わります。使う前に、公式サイトで今年度の受付状況を確かめてください。

③ 個人向けの国の支援は、会社の研修には当たらない

国のリスキリング支援には、本人が申し込む個人向けの支援もあります。教育訓練給付金と、経済産業省のリスキリングを通じたキャリアアップ支援事業です。どちらも、会社が社員に受けさせる研修には当たりません。

教育訓練給付の対象は、本人が自分の名義で払った受講費用です。厚生労働省の手引は、会社宛ての領収書では支給申請ができないとしています。経済産業省の事業は、公式サイトで「サービスへの登録時とキャリア相談対応における初回面談時に在職者であり、雇用主の変更を伴う転職を目指している方が対象」とされていて、いまの会社で業務に活かす研修とは目的が違います。

会社が払う研修費に、社員個人の給付金を重ねる計算は成り立ちません。個人向けの4つの制度と、会社の立替払が認められる条件は、リスキリング補助金の一覧|企業向けと個人向けの違いにまとめています。

国の助成金を前提に、企業規模と人数から実質負担の目安を出すなら料金試算(助成金対応)が使えます。

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自治体の支援金は、国の制度との関係で2つの型に分かれる

自治体のリスキリング支援は、都道府県や市区町村が地域の企業向けに出す支援金と伴走支援です。名称も対象も受付期間も地域と年度で違いますが、国の制度との関係で見ると、支援金は2つの型に分かれます。2つの型は、この記事で確認した例から分けた本記事の整理です。

自治体の制度を探す先の基本と、富山県の制度の補助率と上限は、リスキリング補助金の一覧|企業向けと個人向けの違いにまとめています。この章は、確認した例を型ごとに並べ、自社の地域の制度を読み分ける表まで進めます。

型B・対比型。自治体の支援金を国の制度との関係で左右に分ける。要素=左「どちらか一方」型=国と同じ研修を対象にする/他の補助制度との併用を認めない/例=文京区(広島県は長期派遣向け)/国の助成金と比べて選ぶ。右「国の対象外を拾う」型=国の助成金に乗らない短い研修などを対象にする/例=富山県(大阪府は令和7年度で終了)/国の次に見る。中央に分かれ目のラベル「国の制度との関係がどう書かれているか」。左右とも同じ濃さの枠で、中央ラベルだけ青。結論=自治体の支援金は国の制度と重ねるものではなく、国の制度との関係で選ぶものです。

自治体の支援金は国の制度と重ねるものではなく、国の制度との関係で選ぶものです。

① 同じ研修を対象に「どちらか一方」の型|文京区の例

1つ目は、国の助成金と同じ研修を対象にしていて、他の補助制度との併用を認めない型です。

自治体

制度

中身

併用の扱い(公式ページの記載)

東京都文京区

中小企業人材強化支援事業補助金(リスキリング)

区内の中小企業者が対象。補助率1/2、1社あたり最大10万円。受付は令和8年4月1日から令和9年3月31日まで

「他の行政機関による同種の補助金等の交付を受け、又は受ける予定がないこと」

広島県

令和8年度リスキリング人材育成補助金

県内に本社を置く企業が、無期雇用の従業員を国内の大学・大学院・研修機関等へ6か月以上派遣する研修が対象。リスキリング推進宣言企業であることも要件。補助率2/3以内(一定条件で3/4以内)

「国(独立行政法人を含む)、市町及び産業支援機関などが実施する他の補助制度と併用した交付申請は認められません。」

(出典は末尾の「出典・注記」に掲載。最終確認日=2026年9月24日。自治体の制度の一例として引いたもので、他の地域の制度の内容を示すものではありません)

広島県の制度は長期派遣向けで、日数の短いAI研修とは対象の形が違います。併用不可の書き方の例として並べています。

国の側にも、同じ経費・賃金・訓練実施を対象に他の助成金や補助金等を申請すると、どちらか一方しか支給されない場合がある、という併給調整の定めがあります(事業展開等リスキリング支援コースの詳細版 令和8年8月3日版 p.10)。

この型を国の助成金と比べるときに見るのは、率ではありません。上限が1人あたりか1社あたりか、そして自社がどちらの要件を満たせるかです。国の助成金の前提(企業内の制度・受講者が雇用保険の被保険者であること・10時間以上の訓練)を満たせない会社は、自治体の制度の要件を先に確かめる形になります。併給調整の原文と、東京都の制度の例は、AIリスキリング助成金の使い方|法人の対象条件と申請3ステップで扱っています。

② 「国の対象外を拾う」型|短い研修を支える制度

2つ目は、国の助成金に乗らない研修を対象にしている型です。国の制度と対象が重ならないように作られているため、国の次に見ます。

富山県のとやま人材リスキリング補助金は、国の人材開発支援助成金の対象とならない短期間の教育訓練を支援対象にしている制度です。県のページ(2026年8月1日更新)では申請期限が令和9年2月26日までとされ、予算がなくなり次第、事業を停止する可能性があるとも書かれています。

大阪府の中小企業従業員人材育成支援補助金(通称 大阪府リスキリング支援補助金)も、府のページで、国の人材開発支援助成金の支給対象外となっている10時間未満の研修を対象にすると説明しています。社外の研修の受講費用の2分の1を補助し、運輸・建設関係とデジタル関連の研修は4分の3に引き上げる仕組みでした。受付は令和7年4月24日から令和8年3月9日までで、府のページには「令和7年度で本事業は終了しました」と書かれています。

支援金の型とは別枠|お金ではなく伴走を出す千葉県の例

2つの型とは別に、補助金ではなく伴走支援を出す自治体もあります。千葉県の令和8年度 企業人材リスキリング支援事業は、県内の中小企業に対し、中小企業診断士の伴走、学習計画の策定、eラーニングの提供、月次の面談を無料で行う事業です(端末と通信費は自己負担)。効果検証の段階で、人材開発支援助成金など国の補助金の情報も提供するとしています。令和8年度の募集は7月2日から8月23日まで・5社程度で、すでに締め切られています。

この種の支援は、企業内の計画を作る手前に位置します。国の中小企業リスキリング支援事業と同じく、お金の前に、何を誰に学ばせるかを決める段で使うものです。

自社の地域の制度は、国との関係の1行で読み分ける

自社の地域の制度は、都道府県・市区町村の産業労働や人材育成を担当する部署のページと、中小企業基盤整備機構のJ-Net21「支援情報ヘッドライン」で探せます。見つけたら、補助率より先に、国の制度との関係がどう書かれているかの1行を読んでください。

ページに書かれている文言

型

当てる順番

「他の補助制度と併用した交付申請は認められません」などの併用不可の記載

どちらか一方

国の助成金と比べて、どちらかを選ぶ

「国の〜の対象とならない」「10時間未満」などの記載

国の対象外を拾う

国の助成金の次に見る

補助の記載が無く、伴走・相談・学習計画の記載

伴走(支援金とは別枠)

国の助成金より前、計画を作る段で使う

どの型でも、受付は年度と予算で締まります。使う前に、実施主体の公式ページで今年度の受付状況を確かめてください。

では、国の助成金を出す前提になる、企業内の制度に進みます。


企業内の制度が土台になる|国の助成金の前提2つと、任意の2つ

企業内のリスキリング支援は、会社が自社の中に作る制度です。国の助成金を出す前提になるものが2つ、任意で足せるものが2つあります。

型A・全体像カード型。企業内の制度を4枚のカードで2段に並べる。要素=上段「前提」=①職業能力開発推進者の選任 ②事業内職業能力開発計画の策定と周知(どちらも計画届の提出までに必要。青で強く)。下段「任意」=③教育訓練休暇制度 ④自己啓発支援(国の助成金に別のメニューがある。淡青)。上段の上に「国の助成金はこの上に乗る」の帯を置く。結論=国の助成金の前提になるのは、推進者の選任と事業内計画の策定・周知の2つです。

国の助成金の前提になるのは、推進者の選任と事業内計画の策定・周知の2つです。

制度

位置づけ

国の助成金との関係

作るときの相談先

職業能力開発推進者

前提

計画届の提出までに選任している必要がある

都道府県労働局

事業内職業能力開発計画

前提

計画届の提出までに策定し、従業員に周知している必要がある

都道府県労働局。厚生労働省の作成の手引き

教育訓練休暇制度

任意

人材開発支援助成金の教育訓練休暇等付与コースの対象

就業規則に定める。都道府県労働局

自己啓発支援

任意

人への投資促進コースに、社員の自発的な受講を支えるメニューがある

都道府県労働局

① 前提の2つ|職業能力開発推進者と事業内職業能力開発計画

職業能力開発推進者と事業内職業能力開発計画は、職業能力開発促進法が事業主に求めている2つです。事業展開等リスキリング支援コースの詳細版は、次のように書いています。

職業能力開発促進法では、それら労働者に関する職業能力の開発および向上が段階的かつ体系的に行われるよう、「職業能力開発推進者」の選任と「事業内職業能力開発計画」の策定を、事業主の努力義務としています。

(出典=厚生労働省「人材開発支援助成金(事業展開等リスキリング支援コース)のご案内(詳細版)」令和8年8月3日版 p.4・2026年9月24日参照)

同じページは続けて、人材開発支援助成金では「職業訓練実施計画届の提出までに選任・策定・従業員への周知を行っていることが必要です」としています。法律の上では努力義務でも、国の助成金を出す会社にとっては、計画届より前に終わっていなければならない手続きです。

推進者は、研修や人事の担当課長などを選任する形がチェックリストに示されています(同 p.3)。事業内計画は、厚生労働省の作成の手引きに、経営理念・経営方針、人材育成の基本的な方針と目標、雇用管理の方針、各職務に必要な職業能力、教育訓練体系図を盛り込む形が示されています。各都道府県労働局は、事業内計画の作成の相談を受け付けています。

② 回答企業の約8割は、この2つから始める|令和7年度 能力開発基本調査

この2つがどれだけの会社にあるかは、厚生労働省の調査で分かります。令和7年度「能力開発基本調査」(2026年7月31日公表)の企業調査では、調査対象は常用労働者30人以上の7,452企業・有効回答率52.6%で、事業内職業能力開発計画を「いずれの事業所においても作成していない」企業が79.8%、職業能力開発推進者を「いずれの事業所においても選任していない」企業が82.2%でした(結果の概要 p.8・p.10)。

この数字は回答した企業の割合で、日本の企業全体を数えたものではありません。30人未満の会社については、この調査からは言えません。それでも、回答企業のおよそ8割がまだこの2つを持っていないことは読み取れます。自社がこの8割の側にいるなら、助成金の検討より先に、推進者と事業内計画から手を付けるのが順番です。

同じ調査の事業所調査では、能力開発や人材育成に何らかの問題があるとする事業所が80.1%で、内訳の上位は「指導する人材が不足している」59.5%、「人材を育成しても辞めてしまう」51.6%、「人材育成を行う時間がない」45.5%でした(同 p.24・複数回答)。推進者を置く意味は、この「指導する人材」と「時間」の穴を、担当者1人の頑張りでなく会社の役割として埋めることにあります。

③ 任意の2つ|教育訓練休暇制度と自己啓発支援

残りの2つは、国の助成金の前提ではありません。ただし、それぞれに人材開発支援助成金の別のメニューがあります。

教育訓練休暇制度は、社員が自発的に教育訓練を受けるための有給の休暇を、年次有給休暇とは別に就業規則で定める制度です。令和7年度の同じ調査で「導入している」企業は5.7%でした(同 p.12)。人材開発支援助成金の教育訓練休暇等付与コースは、この制度を新たに導入し、社員に実際に休暇を取得させた事業主に、制度導入・実施助成として30万円(訓練修了後に賃金を増額した場合は36万円)を助成します(支給要領 令和8年8月3日版 p.13)。

自己啓発支援は、社員が自分で選ぶ学び直しの費用や時間を会社が支える制度です。人への投資促進コースには、社員の自発的な受講を支えるメニューがあります。ただし、会社が費用を持った分は、社員個人の教育訓練給付には入りません。 会社の研修と本人の学び直しを、同じ制度の中で混ぜないでください。

④ 研修そのものの設計は、事業内計画の中で決める

事業内計画の中心は、教育訓練体系図です。作成の手引きは、教育訓練を「何のために(到達目標)」「誰に対して(対象者)」「何を(教育訓練名)」「どのように(方法)」の4つの切り口で整理する形を示しています(手引き p.13)。

AI研修をこの体系図に入れるときに決めるのは、どの職務の社員に、何をどこまでできるようにさせるかです。研修そのものの設計——対象者・到達点・形式と、助成金をどう絡めるか——は、リスキリング研修とは|DX研修と何が違うか、会社が設計する4要素で扱います。事業内計画に研修を書き込めていれば、国の助成金の計画届に添えるカリキュラムと受講者の説明も、そこから引けます。

企業内の制度が整えば、国の助成金、自治体の支援金の順に当てられます。次の章で、その順番を4ステップにします。


AI研修にリスキリング支援を当てる順番|4ステップ

AI研修にリスキリング支援を当てる順番は、企業内の制度、国の助成金、自治体の支援金、残りの予算化の4ステップです。率の高い制度から当てるのではなく、前の段が次の段の前提になる順に並べます。

型D・フロー型。淡青のフィールドに白ボックスを左から4つ並べる。要素=①企業内の制度を整える(推進者の選任・事業内計画の策定と周知・研修を体系図に入れる)→②国の助成金の要件に当てる(事業主・訓練・受講者。計画届は訓練開始日の1か月前まで)→③自治体の支援金を国との関係で選ぶ(どちらか一方か、国の対象外か)→④残りを研修費として予算化する(助成を前提にせず、通れば負担が下がる)。①のボックスだけ青で塗る。結論=順番は、企業内の制度、国の助成金、自治体の支援金、残りの予算化の4ステップです。

順番は、企業内の制度、国の助成金、自治体の支援金、残りの予算化の4ステップです。

ステップ1|企業内の制度を整える

最初にやるのは、職業能力開発推進者の選任と、事業内職業能力開発計画の策定・周知です。AI研修を入れる予定があるなら、どの職務の社員に何を学ばせるかを、この計画の教育訓練体系図に書き込みます。

計画の作り方で止まるなら、都道府県労働局の相談窓口か、中小企業であれば国の中小企業リスキリング支援事業(無料)に持ち込めます。期限は、国の助成金の計画届を出す日です。 そこから逆算して、推進者と計画を先に置いてください。

ステップ2|国の助成金の要件に当てる

次に、事業展開等リスキリング支援コースの要件を、事業主・訓練・受講者の3方向で自社に当てます。受講者が雇用保険の被保険者か、研修の内容が受講者の職務につながっているか、対象外の時間を除いて10時間以上あるか、の3点がとくに外れやすいところです。

要件を1つずつ当てる作業と、AI研修で落ちる4つの理由は、人材開発支援助成金の条件とは|AI研修で通る要件と落ちる4つの理由で扱います。計画届は訓練開始日の6か月前から1か月前までの間に出すため、社内の決裁と書類の準備を含めて、研修開始の2か月前には相談を始めるのが安全です。

ステップ3|自治体の支援金を、国との関係で選ぶ

国の助成金に当てたあとで、自社の地域の自治体の制度を見ます。自治体の章の2つの型と、別枠の伴走のどれに当たるかで、扱いが変わります。

  • どちらか一方の型:国の助成金と比べて、どちらか1つを選ぶ。同じ研修費を両方に出さない
  • 国の対象外を拾う型:国の助成金に乗らない短い研修や別の講座に当てる
  • 伴走(別枠):ステップ1に戻して、計画づくりの段で使う

ステップ4|残りを研修費として予算化する

最後に、研修費を予算に置きます。ここで助成を前提にしないのが要点です。詳細版は、申請事業主が支給申請日までに訓練経費を全額負担することを支給要件にしていて(p.3)、支給の可否は訓練のあとの審査で決まります。予算は研修費の全額で組み、助成が通れば実質負担が下がる、という順番で稟議を書いてください。

自社がどの段で止まるかを確かめる判断基準

4ステップのどこで止まるかは、次の5つで確かめられます。

基準

なぜ要るか

該当しない例

推進者と事業内計画が、計画届の提出日より前にある

国の助成金は、計画届の提出までの選任・策定・周知を求めているため

研修の日程を先に決め、計画は申請の直前に作ろうとしている

受講者が雇用保険の被保険者で、研修の内容とその人の職務がつながっている

国の助成金の対象は被保険者で、訓練内容に沿った受講者の選定が見られるため

雇用保険の被保険者でない役員だけで受講する/職務と関係の薄い部署から人数を埋める

研修が、対象外の時間を除いて10時間以上ある

国の助成金の訓練時間の下限のため

数時間の単発の講座(自治体の「国の対象外を拾う」型を見る)

自治体の制度に、国の制度と同じ研修費を出していない

国の併給調整と、自治体側の併用不可の定めがあるため

同じ研修費で、国と自治体の両方に申請する予定を立てている

助成が通らなくても研修を実施できる予算がある

訓練経費は支給申請までに全額負担し、支給の可否は審査で決まるため

実質負担の額だけを見せて稟議を通している

1行目と2行目で止まる会社は、国の助成金より先にステップ1に戻ります。3行目で止まる会社は、自治体の制度か、助成金を使わない進め方を先に考えます。

4ステップのうちステップ4の予算の目安を、企業規模と人数から出すなら料金試算(助成金対応)が使えます。

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この記事で解けないこと|3つの限界

リスキリング支援の3層と当てる順番は示せても、この記事では答えを出せないことが3つあります。読んだあとに自社で確かめる先と一緒に書いておきます。

① 自社が助成の対象になるかどうかの判定

国の助成金の支給の可否は、訓練のあとの労働局の審査で決まります。詳細版は「この訓練を受講すれば必ず助成金が受給できるなどと、厚生労働省や労働局・ハローワークが保証することもありません」と書いています(令和8年8月3日版 p.55)。この記事にも、研修を提供する側にも、読者の会社が対象かどうかを判定する立場はありません。個別の可否は、事業所を管轄する都道府県労働局で確かめてください。

② 自治体の支援金の網羅

自治体の制度は、都道府県と市区町村のそれぞれにあり、年度ごとに受付と予算が変わります。この記事で挙げたのは、東京都文京区・広島県・富山県・千葉県の4つの例と、令和7年度で終了した大阪府の例、東京都の例への案内だけです。自社の地域にどの型の制度があるかは、自治体の章の探し方で確かめてください。

③ 研修の中身が対象になるかの線引き

生成AIの研修が国の助成金の対象になるかは、2026年8月3日の改正で具体例つきの線引きが示されました。対象例と対象外例、対象外の時間を除いた実訓練時間数の数え方は、この記事では扱っていません。中身は事業展開等リスキリング支援コースとは|AI研修で使う条件と流れにまとめています。


DAIJOBUの場合|企業内の制度と研修を分けてお伝えしていること

DAIJOBUは、法人向けにClaude Code研修を提供している会社です。リスキリング支援を前提に検討される場合も、研修会社として出せるものと、受講する会社にしかできないものを分けてお伝えしています。

受講する会社にしかできないものは、この記事のステップ1です。職業能力開発推進者の選任と事業内職業能力開発計画の策定・周知は、受講する会社が行う手続きで、研修会社が代わりに済ませることはできません。国の助成金を申請するのも受講する会社です。

研修会社として合わせているものは次の3つです。

  • 本研修は4回×3時間の計12時間です。 事業展開等リスキリング支援コースの訓練時間の下限(10時間以上)に対して、本編の12時間で判断します。事前の動画やフォローアップの時間を足して説明することはしていません
  • 計画届は研修開始の1か月前までに必要なため、2か月前までのご相談をお勧めしています。 推進者と事業内計画がまだ無い会社は、この2か月の中でステップ1も済ませることになります
  • 役員だけで受講する場合など、要件から外れる可能性があるときは、助成金を使わない場合の見積もりも並べてお出しします。 助成を前提に予算を組むと、不支給になったときに研修の計画ごと止まるからです

助成金については、対象になり得ること・審査があること・申請するのは受講する会社であることをお伝えし、受給を保証することはしていません。支給の可否は労働局の審査で決まり、研修会社が判定することはできないからです。


リスキリング支援に関するよくある質問

Q. 職業能力開発推進者には、誰を選べばよいですか

A. 事業展開等リスキリング支援コースの詳細版は、研修や人事の担当課長などを推進者に選任する形をチェックリストで示しています。 厚生労働省の作成の手引きは、事業内計画を推進者が中心となって作成を進めるとしていて、社内の職務を網羅して取りまとめるために、経営者や全部署の管理職へ協力を依頼する段取りも置いています(手引き p.10)。選ぶときは、この取りまとめを任せられるかで見てください。選任の条件(権限と、事業所ごとの人数)は、AIリスキリング助成金の使い方|法人の対象条件と申請3ステップで扱っています。

Q. 推進者と事業内計画が無くても、国の助成金は申請できますか

A. 計画届の提出までに、推進者の選任と事業内計画の策定・周知を済ませる必要があります。 済んでいない状態では、ほかの要件を満たしていても申請の入口に立てません。作成の相談は都道府県労働局が受け付けていて、厚生労働省の作成の手引きには参考様式もあります。

Q. 中小企業が無料で相談できる国の窓口はありますか

A. 中小企業なら、厚生労働省の委託事業に無料で相談できます。 その1つの中小企業リスキリング支援事業は、課題整理から人材育成・研修の方針と計画の策定までを相談先にできます。キャリア形成・リスキリング推進事業も、セルフ・キャリアドックの導入支援などを無料で行っています。どちらも年度で受付が変わるため、公式サイトで確かめてください。

Q. 事業内職業能力開発計画は、どこまで細かく作れば足りますか

A. 事業内計画の形は、厚生労働省の作成の手引きにある参考様式で確かめられます。 参考様式は、経営理念と人材育成の基本方針・目標、昇進昇格や人事考課などの雇用管理、職務に必要な職業能力と体系図の3つの個票で組まれています(手引き p.34〜p.37)。手引きは、参考例をそのまま写して申請しないよう注意し、各社独自の計画を作る前提を置いています(p.34)。従業員10名の会社についても、作成を勧めています(p.38)。手引きは平成期の版なので、現行の様式と足りるかどうかは、都道府県労働局の相談で確かめてください。

Q. 教育訓練休暇制度は、先に作っておくべきですか

A. 国の助成金を使って入れるなら、教育訓練休暇制度は制度導入・適用計画届より先に導入しないでください。 教育訓練休暇等付与コースの支給要領は、制度導入・適用計画届を出すより前に導入した制度を助成の対象にしないとしています(令和8年8月3日版 p.15)。この計画届の提出期間は、制度を施行する日の6か月前から1か月前までです(同 p.4・p.14)。このコースも、推進者の選任と事業内計画の周知を支給の要件にしています(同 p.5)。AI研修で使う事業展開等リスキリング支援コースの前提ではないので、推進者と事業内計画より後に回せます。

Q. 研修が10時間に届かない場合、リスキリング支援は使えませんか

A. 事業展開等リスキリング支援コースは使えませんが、自治体の制度には短い研修を対象にするものがあります。 このコースは、対象外の時間を除いた実訓練時間数が10時間以上であることを求めています。富山県のとやま人材リスキリング補助金は、国の人材開発支援助成金の対象とならない短期間の教育訓練を支援対象にしていて、申請期限は令和9年2月26日までです。自社の地域の制度を確かめてください。


リスキリング支援の3層|総括表

論点

押さえるところ

言葉

リスキリング支援は総称。出す主体で国・自治体・企業内の3層に分かれる

先に使うもの

国の人材開発支援助成金。AI研修の候補は事業展開等リスキリング支援コース

先に整えるもの

企業内の職業能力開発推進者と事業内職業能力開発計画。計画届の提出までに必要

国のお金以外の支援

中小企業リスキリング支援事業とキャリア形成・リスキリング推進事業は無料。JEEDの生産性向上支援訓練は低額

個人向けの国の支援

教育訓練給付とキャリアアップ支援事業は、会社が払う研修には当たらない

自治体の支援金

どちらか一方の型と、国の対象外を拾う型の2つ。伴走支援は別枠。国との関係の1行で読み分ける

企業内の任意の制度

教育訓練休暇制度と自己啓発支援。人材開発支援助成金に別のメニューがある

当てる順番

企業内の制度、国の助成金、自治体の支援金、残りの予算化の4ステップ

予算の組み方

研修費の全額で組み、助成が通れば実質負担が下がる順番で稟議を書く


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まとめ|リスキリング支援は何がある?

リスキリング支援には、国の助成金と無料の相談、自治体の支援金と伴走、企業内の推進者・計画・休暇や費用の制度があります。会社の研修費に最初に当てるのは国の人材開発支援助成金で、その申請に入る前に、社内の推進者と事業内計画をそろえておきます。

今日と今週でできることは3つです。

  1. 今日:自社の職業能力開発推進者が誰か、事業内職業能力開発計画がどこにあるかを、人事に1行で確かめる
  2. 今週:どちらも無ければ、都道府県労働局か、中小企業なら中小企業リスキリング支援事業に、計画づくりの相談を申し込む
  3. 今週:自社の地域の自治体の制度を1つ探し、国の制度との関係の1行(併用不可か、国の対象外か、伴走か)を読む

計画は、厚生労働省の作成の手引きにある参考様式を埋めるところから始められます。

最後に、社内で自分に問える問いを1つ置きます。御社では、職業能力開発推進者は誰で、事業内職業能力開発計画はどこにありますか。 すぐに答えが出なければ、国の助成金より先に、この記事のステップ1から始めてください。

この記事の要点(保存用)

  • リスキリング支援は、出す主体で国・自治体・企業内の3層に分かれます。 国は助成金と無料の相談、自治体は支援金と伴走、企業内は推進者・計画・休暇や費用の社内制度です
  • 会社の研修費に先に効くのは、国の人材開発支援助成金です。 自治体の支援金は国の制度との関係で決まり、個人向けの給付金は会社が払った研修費に使えません
  • 国の助成金を申請する前提は、企業内の制度にあります。 推進者の選任と事業内計画の策定・周知が計画届の提出までに要り、常用労働者30人以上の企業を対象にした令和7年度の調査では、計画を作っていない企業と推進者を選任していない企業がそれぞれ約8割です

企業内の制度が整ったあと、国の助成金を当てた場合の実質負担の目安は料金試算(助成金対応)で確かめられます。

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出典・注記

  • 経済産業省 第2回デジタル時代の人材政策に関する検討会 資料2-2「リスキリングとは ―DX時代の人材戦略と世界の潮流―」(2021年2月26日・リクルートワークス研究所) https://www.meti.go.jp/shingikai/mono_info_service/digital_jinzai/pdf/002_02_02.pdf p.6(2026年9月24日参照)
  • 厚生労働省「人材開発支援助成金」 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/kyufukin/d01-1.html (2026年9月24日参照)
  • 厚生労働省「人材開発支援助成金(事業展開等リスキリング支援コース)のご案内(詳細版)」令和8年8月3日版 https://www.mhlw.go.jp/content/11800000/001731978.pdf (2026年9月24日参照)。期間限定の記載は表紙、推進者の選任のチェックリストはp.3、推進者と事業内計画が計画届の提出までに必要な旨はp.4、併給調整はp.10、受給を保証しない旨はp.55。経費助成の割合(中小企業75%・大企業60%)は要件を満たし審査を通った場合の割合で、受け取れる助成額には別に上限があります
  • 厚生労働省「人材開発支援助成金(教育訓練休暇等付与コース)支給要領」令和8年8月3日版 https://www.mhlw.go.jp/content/11800000/001731973.pdf (2026年9月24日参照)。教育訓練休暇の定義はp.3、計画期間の初日を制度の施行日とする旨はp.4、推進者の選任と事業内計画の周知を含む支給対象事業主の要件はp.5、制度導入・実施助成の額はp.13、計画届の提出期間はp.14、計画届より前に導入した制度を助成の対象としない旨はp.15
  • 厚生労働省 中小企業リスキリング支援事業 https://reskilling.mhlw.go.jp/ 、同 プログラム概要 https://reskilling.mhlw.go.jp/detail/ (2026年9月24日参照)
  • 厚生労働省 キャリア形成・リスキリング推進事業 https://carigaku.mhlw.go.jp/ 、同 企業向け https://carigaku.mhlw.go.jp/corp/ (2026年9月24日参照)
  • 独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構「生産性向上支援訓練」 https://www.jeed.go.jp/js/jigyonushi/d-2.html (2026年9月24日参照)
  • 経済産業省「リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業」 https://careerup.reskilling.go.jp/worker/ (2026年9月24日参照)
  • 厚生労働省「教育訓練給付金制度(一般教育訓練)関係手引(教育訓練施設用)令和8年4月版」 https://www.mhlw.go.jp/content/001310625.pdf 。会社負担分の扱いは本文p.13〜14
  • 広島県「令和8年度リスキリング人材育成補助金」 https://www.pref.hiroshima.lg.jp/site/hcm-reskilling/kodo-reskilling.html (2026年9月24日参照)。対象は国内の大学・大学院・研修機関等への6か月以上の派遣による研修
  • 文京区「文京区中小企業人材強化支援事業補助金(リスキリング)」 https://www.city.bunkyo.lg.jp/b012/p005129.html (2026年9月24日参照)
  • 大阪府「大阪府中小企業従業員人材育成支援補助金について」 https://www.pref.osaka.lg.jp/o110110/01jinzai_jinnzaiikuseisienhojokin.html (2026年9月24日参照)。ページ冒頭に「令和7年度で本事業は終了しました」とあります(2026年6月23日更新)
  • 富山県「とやま人材リスキリング補助金」 https://www.pref.toyama.jp/1303/risukiringu.html (2026年9月24日参照)。2026年8月1日更新、申請期限は令和9年2月26日
  • 千葉県「令和8年度 企業人材リスキリング支援事業」 https://reskilling.pref.chiba.lg.jp/ (2026年9月24日参照)
  • 独立行政法人中小企業基盤整備機構 J-Net21「支援情報ヘッドライン」 https://j-net21.smrj.go.jp/snavi2/ (2026年9月24日参照)
  • 厚生労働省「『事業内職業能力開発計画』作成の手引き」 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/jinzaikaihatsu/jigyounaikaihatukeikaku_2.html 、手引きPDF https://www.mhlw.go.jp/content/11800000/0000199757.pdf (2026年9月24日参照・平成期の版。助成金の名称は旧称のまま)。計画に盛り込む内容はp.1、推進者が中心となって計画を作成する旨はp.10、教育訓練体系図の4つの切り口はp.13、参考様式の個票はp.34〜p.37、従業員10名の会社についてのQ&Aはp.38
  • 厚生労働省 令和7年度「能力開発基本調査」(2026年7月31日公表) https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/newpage_00233.html 、結果の概要 https://www.mhlw.go.jp/content/11801500/001728125.pdf (2026年9月24日参照)。企業調査(常用労働者30人以上・調査対象7,452企業・有効回答率52.6%)=事業内計画の作成状況p.8・推進者の選任状況p.10・教育訓練休暇制度の導入状況p.12。事業所調査(常用労働者30人以上・調査対象7,194事業所・有効回答率54.2%)=人材育成に関する問題点p.24。いずれも回答した企業・事業所の割合で、日本の企業全体の値ではありません
  • 自治体の制度は、2026年9月時点で確認できた例であり、リスキリング支援に使える自治体の制度のすべてを網羅するものではありません。受付と予算は年度ごとに変わります
  • 研修時間(本編12時間)、計画届の相談時期、助成金を使わない場合の見積もりの併記、助成金についてのお伝えの仕方は、当社の自社情報です。個々の企業名・人名は記載していません
  • 本記事は、いずれの制度についても受給を保証するものではありません。支給の可否は各制度の審査で決まり、要件は改正で変わります。実際に使う前に、所管の最新資料と窓口でご確認ください

この記事について

DAIJOBUは、ソフトウェアテスト・品質保証と脆弱性診断を本業としながら、法人向けにClaude Code研修を提供している会社です。研修の商談では、助成金の要件と、手続きに必要な期間がよく聞かれます。本記事は、リスキリング支援を国・自治体・企業内の3層に分け、所管省庁・自治体の一次資料で確認できる内容と、当社の運用を分けて書いたものです。

著者

DAIJOBU株式会社 Claude Code法人研修部 コンテンツ担当 佐藤 雅俊

編集責任者

DAIJOBU株式会社 Claude Code法人研修 事業責任者 石井 雄大

監修

DAIJOBU株式会社 代表取締役 山中 裕貴

公開日

2026年9月28日

最終更新日

2026年9月28日