社員の人材育成に使うお金を「補助金」で探している会社が、先に確かめる制度は補助金ではなく、厚生労働省の人材開発支援助成金です。

国の中小企業向けの補助金で公募要領を確かめた2つは、どちらも設備やITツールへの投資を支える制度で、研修費は経費の区分に入らないか、ツールに付く範囲に限られるためです。助成金も、要件を満たし審査を経た場合に支給されます。AI研修でまず確かめるのは、人材開発支援助成金の事業展開等リスキリング支援コースです。

この記事の要点は3つ

  1. 確かめた国の補助金2つは、研修費を単独で対象にする経費の区分を持ちません。 新事業進出・ものづくり商業サービス補助金は設備投資等を支える制度で、デジタル化・AI導入補助金の導入研修は、ITツールと対になる場合に限られます
  2. 補助金と助成金は、審査のしかたと申請先が違います。 補助金は事業の前に外部有識者の審査委員会の評価で採択が決まり、人材開発支援助成金は研修の後の支給申請を受けて、労働局が要件を満たしたかを審査します
  3. 会社が研修費に先に当てるのは、人材開発支援助成金です。 研修の中身で3つのコースから候補を選び、補助金は自治体の研修向けの制度か、ツールの導入と対になる研修のときに見ます

人材開発支援助成金を当てた場合の実質負担の目安を先に押さえたい方は料金試算(助成金対応)をご利用ください。

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この記事は、商談で助成金の言い方を「〜の可能性があります」までと決めている研修会社の側から、会社が社員研修の費用を払う場合に使える国と自治体の制度を補助金と助成金に分けて書いたもので、社員が自分で払う学び直しの給付金と、設備投資そのものに使う補助金の選び方は扱いません。

この記事でわかること

  • 国の補助金の公募要領で、研修費がどう扱われているか
  • 自治体の、研修費を対象にした補助金の例
  • 補助金と助成金の違い(申請先・受付・審査・出る費用・支払い)
  • 人材育成の費用を対象にする助成金の3つのコースと、AI研修での当てはめ方
  • 会社が助成金を先に使う理由と、補助金を見る場面の判断基準

目次

  1. 補助金で人材育成はできるか|国の補助金2つに研修費の区分は無い
  2. 補助金と助成金の違い|審査が事業の前か、研修の後か
  3. 人材育成の助成金|AI研修で候補になる3つのコース
  4. 会社が先に使う制度|補助金は自治体の研修向けかツールと対のとき
  5. この記事で解けないこと|補助金の網羅と採択の見込み
  6. DAIJOBUの場合|社内資料でも助成金を「補助金」と書いていた
  7. 補助金と人材育成に関するよくある質問
  8. 補助金で人材育成|総括表
  9. あわせて読みたい
  10. まとめ|補助金で人材育成はできる?

補助金で人材育成はできるか|国の補助金2つに研修費の区分は無い

補助金で人材育成の費用を賄えるかどうかは、公募要領の「補助対象経費」を読むと答えが出ます。この記事では、中小企業基盤整備機構のサイトで公募されている国の補助金2つを、2026年9月時点の公募要領で確かめました。

補助金

何を支える制度か

研修費の扱い

新事業進出・ものづくり商業サービス補助金(第1回 公募要領1.2版)

新製品・サービスの開発や新市場への進出などに伴う設備投資等。機械装置・システム構築費(枠によっては建物費とのいずれか)が必須

補助対象経費の区分に研修費が無い。公募要領の本文にも「研修」の語が出てこない

デジタル化・AI導入補助金2026(通常枠)

事務局に登録されたITツールの導入費用

導入研修は役務の1つ。ITツールの登録の際にソフトウェアと対にした役務を導入する場合に限って申請できる

新事業進出・ものづくり商業サービス補助金の公募要領は、目的を設備投資等の支援に置き、一過性の支出が補助対象経費の大半を占める場合は支援の対象にならないとしています(p.27)。補助対象経費に並ぶのは、機械装置・システム構築費、技術導入費、外注費、専門家経費、クラウドサービス利用費、広告宣伝・販売促進費などです(p.7)。

社員に研修を受けさせる費用を単独で出す区分は、この公募要領のどこにもありません。

デジタル化・AI導入補助金の導入研修は、導入するソフトウェアを使えるようにするための役務です。研修会社のAI研修を単独で受ける費用は、この補助金の対象経費になりません。

同じ公募要領は、eラーニングの作成・配信などの社内向け研修ツールをソフトウェアの対象に挙げています(別紙2 p.40)。対象になるのは研修を配るツールで、研修会社の講座の受講料ではありません。ツールの補助金と研修費の関係は、リスキリング補助金の一覧|企業向けと個人向けの違いでも一覧の外に置いた理由として書いています。

ファクトボックス|補助金で人材育成を賄う場合の基本情報

項目

内容

確かめた国の補助金

新事業進出・ものづくり商業サービス補助金(第1回 公募要領1.2版・令和8年8月)、デジタル化・AI導入補助金2026(通常枠)の公募要領

研修費の扱い

前者は補助対象経費の区分に研修費が無い。後者の導入研修は、登録したソフトウェアと対になる役務に限られる

会社が払う研修費を対象にする国の制度

確かめた範囲では、厚生労働省の人材開発支援助成金。訓練経費と訓練期間中の賃金の一部等を助成する

自治体の補助金

研修受講料を対象経費にする制度がある。例=千葉市(令和8年度)

出典URL

https://shinjigyou-monodukuri.smrj.go.jp/ ほか(末尾の出典・注記に制度ごとに掲載)

最終確認日

2026年9月25日

免責

補助金は採択の審査、助成金は支給の審査を経て決まります。公募回と要件は変わるため、使う前に各事務局と窓口で最新の内容をご確認ください

型A・全体像カード型。人材育成に使うお金の探し先を、何に出るかで3枚のカードに分ける。上段に横長のカード1枚「国の助成金」=人材開発支援助成金/出るのは訓練経費と訓練中の賃金の一部、設備投資加算/窓口は労働局。下段に2枚「確かめた国の補助金2つ」=出るのは設備・ITツールへの投資/研修費だけの経費区分は無い、「自治体の補助金」=出るのは研修受講料/例=千葉市/地域と年度で中身が違う。上段のカードを青で強く塗り、下段は淡い塗り。結論=会社が払う社員研修の費用を正面から対象にしている国の制度は、確かめた範囲では補助金ではなく助成金です。

会社が払う社員研修の費用を正面から対象にしている国の制度は、確かめた範囲では補助金ではなく助成金です。

名前で探すと、公募が終わった補助金に当たることがある

補助金は、公募回や年度が変わると、名前の近い別の補助金に新規の受付が移ることがあります。2026年9月25日時点で、公募を終えた「中小企業新事業進出補助金」のサイトは冒頭で「中小企業新事業進出補助金の公募は終了しました」と告知し、新規の受付を新しい補助金へ案内しています。

新しい新事業進出・ものづくり商業サービス補助金の第1回は、応募期間が令和8年9月30日から10月30日18時までとサイトに示され、同じページの日程表では、当初の申請受付の開始日と締切日に取り消し線が引かれ、どちらも1か月後ろに移っています。補助金を調べるときは、補助率や上限より先に、ページ冒頭の公募回と終了の告知を読んでください。

自治体には、研修費を対象にした補助金もある|千葉市の例

国の補助金に研修費の区分が無くても、自治体には人材育成を名前に掲げ、研修費を対象にする補助金があります。千葉市の「中小企業人材育成・能力開発推進支援補助金」は、ページ冒頭で令和8年度の募集開始(令和8年4月1日)と「予算限り」を告知しています。

  • 対象:市内に事業所がある中小企業者など。ページに挙がった7つの条件をすべて満たすこと
  • 対象経費:研修受講料、テキスト代・教材費、外部講師謝金及び旅費、資格試験対策講座受験料、資格試験受験料、資格登録料。消費税を除く。資格取得のための学習・受験のうち、千葉市資格取得支援補助金の対象資格となるものは除く
  • 補助率:対象経費の2分の1。フランチャイズ加盟店が本部の主催する研修を受ける場合は4分の1で、その研修の年度の上限は5万円
  • 上限:研修計画を策定し、研修を始める日までに拡充支援申込書を出して拡充支援の決定を受けた中小企業者は1社あたり10万円、それ以外は5万円

同じページは、同一の研修について国、地方公共団体又はその他の機関から補助金等を受けていないことを要件にしています。国の助成金と同じ研修で使えるかは、申し込む前に千葉市に確かめてください。自治体の制度は地域と年度で中身が変わるため、この例は1つの市の令和8年度の制度として読んでください。

では、国の補助金と人材開発支援助成金は、申請のしかたのどこが違うのか。次の章で並べます。


補助金と助成金の違い|審査が事業の前か、研修の後か

補助金と助成金の違いは、名前よりも審査のしかたと申請先に出ます。新事業進出・ものづくり商業サービス補助金と、人材育成の費用を対象にする人材開発支援助成金を、それぞれの公募要領とパンフレットで並べます。

見る点

補助金(新事業進出・ものづくり商業サービス補助金)

助成金(人材開発支援助成金)

申請先

中小企業基盤整備機構の事務局。電子申請で、GビズIDプライムアカウントが要る

事業所を管轄する都道府県労働局

受付

公募回ごとの応募期間の中で申請する

研修ごとに、研修開始日の6か月前から1か月前までに計画届を出す

審査

応募の段階で、外部有識者の審査委員会が事業計画を審査し、評価の高いものから採択する

研修の後の支給申請を受けて、要件を満たしているかを一括して審査する

出る費用

設備投資等の経費。研修費の区分は無い

訓練経費と訓練期間中の賃金の一部など

支払い

事業を終え、実績報告と確定検査で交付額が決まったあと

研修費を支給申請日までに全額払い、審査で支給が決まったあと

(補助金は公募要領 p.7・p.27・p.36・p.38、助成金は人材育成支援コース詳細版 令和8年8月3日版 p.2・p.3・p.45 による)

人材開発支援助成金も、訓練の費用だけに出るわけではありません。事業展開等リスキリング支援コースには、要件を満たした中小企業が訓練で実際に使う機器やシステムを導入した場合の設備投資加算=導入費用の50%(1人15万円、10人以上は150万円が限度)があり、ほかの助成金や補助金等の支給を受けた機器や、申請中の機器は対象外です(事業展開等リスキリング支援コース詳細版 令和8年8月3日版 p.34・p.36・p.38)。

型B・対比型。補助金と助成金の手続きを左右に並べ、審査がどこに入るかを比べる。要素=左(補助金・淡い塗り)=①公募回の応募期間に事業計画を出す②外部有識者の審査委員会が審査し、評価の高いものから採択③交付申請と交付決定④事業の実施⑤実績報告と確定検査⑥支払い。右(助成金・青を強く)=①研修開始の6か月前から1か月前までに計画届②研修の実施③研修費を全額払う④支給申請⑤労働局が要件を満たしたかを審査⑥支給または不支給。左の②と右の⑤に「審査」のラベルを付け、中央に縦帯「審査の位置が、事業の前か、研修の後か」。結論=補助金は事業の前に他の申請と比べて選ばれ、助成金は研修の後に要件を満たしたかを確かめられます。

補助金は事業の前に他の申請と比べて選ばれ、助成金は研修の後に要件を満たしたかを確かめられます。

助成金にも審査はある|違うのは審査の中身

補助金には審査があり、助成金には審査が無いと読める説明を見かけることがあります。人材開発支援助成金にも審査はあり、パンフレットには、支給又は不支給の決定に係る審査は支給申請後に一括して行う、と書かれています(人材育成支援コース詳細版 p.45)。

違うのは審査の中身です。補助金の審査は、外部有識者からなる審査委員会が応募された事業計画を評価し、評価の高いものから採択します。採択されたあとも、交付申請と交付決定を経てから事業を始め、実績報告と確定検査のあとに補助金が支払われます(新事業進出・ものづくり商業サービス補助金 公募要領 p.36)。

助成金の審査は、自社が要件を満たしているかを確かめるものです。 審査は原則として提出された書類で行われます(同 p.8)。

どちらも、申請すれば出るものではありません。補助金は、採択されても応募時に計上した経費がすべて補助対象と認められるわけではない、と公募要領に書かれています(p.27)。助成金は、必要な手続きを期日までに行わない場合や、要件を満たさない場合なども支給されない、とパンフレットに書かれています(詳細版 p.7)。

助成金は雇用保険料で運営されている|申請先が労働局になる理由

人材開発支援助成金のパンフレットには、「本助成金は雇用保険料で運営されているため、受給資格が定められています」と書かれています(詳細版 p.7)。要件にも、会社が雇用保険適用事業所の事業主であることと、受講する社員が雇用保険被保険者であることが入っています(同 p.3)。

雇用保険の制度の中にある助成金なので、窓口は厚生労働省の労働局です。補助金を探して中小企業基盤整備機構や経済産業省のサイトを見ても、人材開発支援助成金の申請の入口はありません。探す場所そのものが違うことが、「補助金」で探すと人材育成の制度に行き着きにくい理由の1つです。

人材開発支援助成金を当てた場合に、企業規模と人数から実質負担がどう変わるかは料金試算(助成金対応)で確かめられます。

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人材育成の助成金|AI研修で候補になる3つのコース

会社が払う人材育成の費用を正面から対象にする国の助成金が、厚生労働省の人材開発支援助成金です。7つのコースのうち、会社が社員に受けさせるAI研修で候補になるのは、事業展開等リスキリング支援コース・人への投資促進コース・人材育成支援コースの3つです。

パンフレットのフローチャートは、会社が業務命令で受けさせるOFF-JTの行き先を、訓練の中身で分けています(人材育成支援コース詳細版 p.3)。AI研修に当てはめると、次の3つの形になります。

型C・帯構造型。AI研修の形を3段の帯に分け、それぞれで当てはめを検討するコースを右に置く。要素=上段「業務の進め方をAIで組み替えるための研修|事業展開やDX等に伴う訓練」→事業展開等リスキリング支援コース。中段「高度デジタル人材を育てる訓練(ITSS・DSS-Pレベル3・4の資格課程など)・定額制の学習サービス|高度デジタル人材訓練・定額制訓練」→人への投資促進コース。下段「担当する職務に必要な知識・技能を足す研修|人材育成訓練」→人材育成支援コース。各段の左に白抜きラベル、右にコース名の枠。上段を青で強く塗る。帯の下に「どのコースも、対象になるかは訓練の中身と受講者の職務で審査される」の注記。結論=AI研修で見るコースは、業務の組み替えか、高度デジタル人材の育成か定額制の受け放題か、職務の知識の追加かで分かれます。

AI研修で見るコースは、業務の組み替えか、高度デジタル人材の育成か定額制の受け放題か、職務の知識の追加かで分かれます。

高度デジタル人材訓練の講座は、ITSS・DSS-Pのレベル3・4の資格取得課程や、Reスキル講座・マナビDXのレベル3・4の講座などです(人への投資促進コース詳細版 p.10)。

3つのコースの経費助成率は、同じパンフレットの一覧で次のとおりです。

コース

経費助成率 中小企業(大企業)

事業展開等リスキリング支援コース

75%(60%)

人への投資促進コース

高度デジタル人材訓練 75%(60%)/定額制訓練 60%(45%)

人材育成支援コース

人材育成訓練 45%(30%)

(人材育成支援コース詳細版 令和8年8月3日版 p.2。人材育成訓練の率は正規雇用労働者等の場合。人材育成訓練と定額制訓練は、訓練後に賃金を上げるなどの要件を満たすと率が加算される。受け取れる助成額には、コースと訓練の種類ごとの上限が別にある)

率は、要件を満たし審査を経た場合に、会社が払った訓練経費に掛かる割合です。表の率だけで実質負担は決まらず、上限と要件をあわせて見る必要があります。3つのコースの上限額と賃金助成までを並べた表は、人材開発支援助成金でAI研修|対象の3コースと申請の流れにあります。

事業展開等リスキリング支援コースで生成AIの訓練が対象と対象外に分かれる線引きと上限額は、事業展開等リスキリング支援コースとは|AI研修で使う条件と流れにまとめています。

就業規則などに定めた制度に基づいて、社員が自分で選んで受ける講座の費用を会社が負担する場合は、業務命令の訓練とは別の枝で、人への投資促進コースの自発的職業能力開発訓練が行き先になります(同 p.3)。会社が受けさせるAI研修とは、入口の条件が違います。

事業展開等リスキリング支援コースと人への投資促進コースには、同じ表で令和8年度末までの時限措置と注記されています。いつまで使えるかの読み方と、研修の日程からの逆算はリスキリング助成金はいつまで使える?|期限の正体と申請を逆算する順番で扱っています。

コースごとの要件と、研修の形から行き先を引く判定表は、人材開発支援助成金とは|AI研修で使えるコースの選び方にあります。この記事の3つの帯は当てはめを検討する入口の例で、対象になるかは訓練の中身と受講者の職務で審査されます。


会社が先に使う制度|補助金は自治体の研修向けかツールと対のとき

会社が社員研修の費用に先に当てるのは、人材開発支援助成金です。確かめた国の補助金は研修費の区分を持たず、助成金は訓練経費を正面から対象にするためです。

補助金に目を向けるかどうかは、次の3つの基準で分かれます。

補助金を見る基準

なぜ要るか

該当しない例

研修費を会社が払う

補助金も助成金も、会社が払った費用を対象にする

社員が自分で講座を選び、自分で費用を払う

人材開発支援助成金の要件に当たるかを先に確かめた

自治体の補助金には、同じ研修で国などから補助金等を受けていないことを求めるものがある

自治体の補助金を先に申し込み、国の助成金は後から考える

研修が、導入するITツールと対になっている

デジタル化・AI導入補助金の導入研修は、登録したソフトウェアと対の役務に限られる。ツールの費用を補助金に出すと、設備投資加算の対象から外れる

ツールを入れずに、研修会社のAI研修だけを受ける

社員が資格の勉強を自費で進める場合は、表の1行目から外れます。見る制度は会社の助成金ではなく本人の給付金になり、その分かれ目は助成金で資格取得はできる?|個人の給付金と会社の助成金の分かれ目で扱っています。

会社が先に使う制度は、研修費を対象にしているかどうかで決まります。 計画届の期限や、自治体の制度を国の助成金と重ねられるかを含めて、国・自治体・企業内の支援を当てる順番は、リスキリング支援は何がある?|国・自治体・企業内の3層と会社が先に使うもので4つのステップにまとめています。


この記事で解けないこと|補助金の網羅と採択の見込み

確かめたのは国の補助金2つと千葉市の制度1つです。

  • 国と自治体の補助金の網羅:業種や地域を限った補助金に、研修費を対象にするものがある可能性は残ります
  • 補助金の採択の見込み:採択は公募回ごとの審査で決まり、この記事の範囲では見通せません
  • 自社の研修が助成の対象になるか:支給申請の後に労働局が審査するため、計画届の前に管轄の労働局へ相談してください

DAIJOBUの場合|社内資料でも助成金を「補助金」と書いていた

DAIJOBUは法人向けにClaude Code研修を提供し、主力の制度として人材開発支援助成金の事業展開等リスキリング支援コースを案内しています。

この記事を書くにあたって当社の社内資料を読み直すと、料金の資料の見出しは「料金・補助金」で、本文にも「補助金で実質負担を下げる」と書かれていました。ここでいう補助金は、人材開発支援助成金を中心とする助成金のことです。

研修を売る側の資料でも、補助金と助成金の言葉は混ざります。

検索で「補助金」と打った読者が迷うのは自然なことです。確かめ直すのは、この記事で並べた申請先と審査のしかたです。

商談での助成金の言い方は「〜の可能性があります」「〜が活用できる見込みです」までと決めていて、申請するのは受講する企業です。

事業展開等リスキリング支援コースを当てた場合の実質負担の目安は、企業規模と人数から料金試算(助成金対応)で出せます。

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補助金と人材育成に関するよくある質問

Q. 人材育成に使える国の補助金はありますか

A. この記事で公募要領を確かめた国の補助金2つには、社員研修の費用を単独で出す区分はありませんでした。 会社が払う研修費を正面から対象にする国の制度は、確かめた範囲では厚生労働省の人材開発支援助成金です。自治体には、千葉市のように研修受講料を対象にする補助金があります。

Q. デジタル化・AI導入補助金で、AI研修の費用は出ますか

A. 研修会社のAI研修を単独で受ける費用は、対象経費になりません。 対象は事務局に登録されたITツールの導入費用で、導入研修は、ITツールの登録の際にソフトウェアと対にした役務を導入する場合に限って申請できます。eラーニングの作成・配信などの社内向け研修ツールは、ソフトウェアとして対象に挙がっています。

Q. 助成金は審査が無いので、補助金より確実ですか

A. 助成金にも審査があります。 人材開発支援助成金の審査は、支給申請の後に要件を満たしているかを確かめる形で行われ、要件を満たさなければ支給されません。補助金との違いは、他の申請と比べて選ぶ審査か、要件を確かめる審査かです。

Q. 自治体の補助金と人材開発支援助成金を、同じ研修に使えますか

A. 同じ研修に両方を当てる前提で計画しないでください。 千葉市の制度は、同一の研修について国や他の自治体などから補助金等を受けていないことを要件にしています。使えるかどうかは、申し込む前に自治体と労働局の両方に確かめてください。

Q. 補助金の公募を待ってから、研修の時期を決めてもよいですか

A. 研修費に人材開発支援助成金を使うなら、補助金の公募を待つ理由はありません。 計画届は研修開始日の6か月前から1か月前までの間に出すため、研修の日程から逆算して動きます。


補助金で人材育成|総括表

論点

押さえるところ

国の補助金

確かめた2つは、研修費の区分を持たないか、導入研修をITツールと対のときに限る

自治体の補助金

研修受講料を対象にする制度がある(例=千葉市・令和8年度)。同じ研修で国などの補助金等を受けないことを求めるものがある

補助金と助成金の違い

補助金は事業の前に採択を審査し、助成金は研修の後に要件を満たしたかを審査する。申請先は事務局と労働局

人材育成の助成金

厚生労働省の人材開発支援助成金。AI研修の候補は3つのコース

3つのコースの分け方

業務の組み替え=事業展開等リスキリング支援/高度デジタル・定額制=人への投資促進/職務の知識の追加=人材育成支援(当てはめを検討する入口の例)

会社が先に使う制度

人材開発支援助成金。補助金は自治体の研修向けか、ツールと対の研修のときに見る


あわせて読みたい

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まとめ|補助金で人材育成はできる?

会社が払う研修費は、補助金の名前で探しても、確かめた国の制度では助成金の側に置かれています。補助金に目を向けるのは、自治体の研修向けの制度を使うときか、研修がITツールの導入と対になっているときです。

研修の中身が決まる前でも進められます。次の3つを、この順で確かめてください。

  1. 今日:検討中の研修について、費用を会社と社員のどちらが払うか、ITツールの導入と対になっているかを1行ずつ書き出す
  2. 今週中:人材開発支援助成金のパンフレットのフローチャートで、研修の中身が3つのコースのどれに当たりそうかを確かめる
  3. 来週まで:事業所のある自治体に研修向けの補助金があるかを調べ、国の助成金と同じ研修に重ねられるかを窓口に聞く

最後に、社内で1つだけ確かめてください。御社が検討している研修の費用は、設備やツールへの投資の一部ですか、それとも社員に知識や技能を身につけさせる訓練の費用ですか。 後者なら、最初に確かめるのは補助金ではなく人材開発支援助成金です。

要点を保存用に再掲します。

  • 確かめた国の補助金2つは、研修費を単独で対象にする経費の区分を持ちません。 新事業進出・ものづくり商業サービス補助金は設備投資等を支える制度で、デジタル化・AI導入補助金の導入研修は、ITツールと対になる場合に限られます
  • 補助金と助成金は、審査のしかたと申請先が違います。 補助金は事業の前に外部有識者の審査委員会の評価で採択が決まり、人材開発支援助成金は研修の後の支給申請を受けて、労働局が要件を満たしたかを審査します
  • 会社が研修費に先に当てるのは、人材開発支援助成金です。 研修の中身で3つのコースから候補を選び、補助金は自治体の研修向けの制度か、ツールの導入と対になる研修のときに見ます

人材開発支援助成金を当てた場合の実質負担の目安は、料金試算(助成金対応)で確かめられます。

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出典・注記

  • 独立行政法人中小企業基盤整備機構「新事業進出・ものづくり商業サービス補助金」 https://shinjigyou-monodukuri.smrj.go.jp/ 、同「公募要領(第1回)」1.2版 令和8年8月 https://shinjigyou-monodukuri.smrj.go.jp/assets/documents/shinmono_application_guidelines_01.pdf (いずれも2026年9月25日参照)。補助対象経費は p.7、目的・必須の経費・採択は p.27、手続きの流れは p.36、審査委員会による審査は p.38(ページは公募要領の印刷ページ)
  • 独立行政法人中小企業基盤整備機構「中小企業新事業進出補助金」 https://shinjigyou-shinshutsu.smrj.go.jp/ (2026年9月25日参照)。公募終了の告知
  • 中小企業デジタル化・AI導入支援事業事務局「デジタル化・AI導入補助金2026 公募要領(通常枠)」 https://it-shien.smrj.go.jp/pdf/it2026_koubo_tsujyo.pdf (2026年9月25日参照)。補助対象経費とITツールの分類は p.17、社内向け研修ツールを含む業務プロセスの機能例は別紙2 p.40
  • 千葉市「中小企業人材育成・能力開発推進支援補助金」 https://www.city.chiba.jp/keizainosei/keizai/koyosuishin/chushokigyo-jinzaiikusei-hojokin.html (2026年9月25日参照)。自治体の制度の一例として引用したもので、他地域の制度の内容を示すものではありません
  • 厚生労働省「人材開発支援助成金」 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/kyufukin/d01-1.html (2026年9月25日参照)
  • 厚生労働省「人材開発支援助成金(人材育成支援コース)のご案内(詳細版)」令和8年8月3日版 https://www.mhlw.go.jp/content/11800000/001731967.pdf (2026年9月25日参照)。助成額・助成率は p.2、フローチャートは p.3、雇用保険料で運営されている旨と支給されない場合は p.7、書類による審査は p.8、審査の時期は p.45
  • 厚生労働省「人材開発支援助成金(人への投資促進コース)のご案内(詳細版)」令和8年8月3日版 https://www.mhlw.go.jp/content/11800000/001731974.pdf (2026年9月25日参照)。高度デジタル人材訓練・定額制訓練の区分、高度デジタル人材訓練の事業主の要件は p.9、訓練の要件は p.10
  • 厚生労働省「人材開発支援助成金(事業展開等リスキリング支援コース)のご案内(詳細版)」令和8年8月3日版 https://www.mhlw.go.jp/content/11800000/001731978.pdf (2026年9月25日参照)。設備投資加算の要件は p.34、対象になる機器等と対象外は p.36、助成率と限度額は p.38
  • 会社が助成金を先に使う理由と補助金を見る3つの基準、AI研修を3つの帯に分けた整理は、この記事での整理です。厚生労働省・中小企業基盤整備機構の資料の区分ではありません
  • 確かめた補助金は、国の2つと千葉市の1つです。研修費を対象にする補助金のすべてを網羅するものではありません
  • 当社の社内資料の記述と、商談での言い方の決まりは、当社の自社情報です
  • 本記事は、いずれの制度についても採択や受給を保証するものではありません。補助金は採択の審査、助成金は支給の審査で決まり、要件は改正や公募回で変わります。実際に使う前に、各事務局・自治体・管轄の労働局でご確認ください

この記事について

本記事は、法人向けにClaude Code研修を提供するDAIJOBUが、「補助金」で人材育成の制度を探す会社に向けて、国の補助金の公募要領と人材開発支援助成金のパンフレットで確かめられることを並べ、補助金と助成金の違いを整理したものです。

著者

DAIJOBU株式会社 Claude Code法人研修部 コンテンツ担当 佐藤 雅俊

編集責任者

DAIJOBU株式会社 Claude Code法人研修 事業責任者 石井 雄大

監修

DAIJOBU株式会社 代表取締役 山中 裕貴

公開日

2026年10月1日

最終更新日

2026年10月1日