この記事でわかること 人材育成支援コースの位置づけと、4つの訓練の違い 人材育成訓練でAI研修が対象になる条件と、数えない時間 集合・オンライン・eラーニングの受け方で変わる助成の中身 計画届から支給申請までの流れと、崩れやすい点 この記事で判定できないことと、確かめる先 人材育成支援コースとは|業務として受けさせる訓練に出る基本のコース 人材育成支援コースは、厚生労働省の人材開発支援助成金に置かれたコースの1つです。パンフレットは、人材開発支援助成金を、職務に関連した専門的な知識及び技能を習得させる職業訓練等を計画に沿って実施した場合に、訓練経費や訓練期間中の賃金の一部等を助成する制度と説明しています(詳細版 p.2)。
コースの入口は、会社が業務命令で受けさせる訓練か、社員の自発的な受講を会社が支える訓練かで分かれます。人材育成支援コースは前者の側にあり、10時間以上のOFF-JTや、OFF-JTとOJTを組み合わせた訓練を受け持ちます(同 p.3)。
ファクトボックス|人材開発支援助成金(人材育成支援コース)の基本情報 項目
内容
制度名
人材開発支援助成金(人材育成支援コース)
所管・窓口
厚生労働省。窓口は事業所の所在地を管轄する都道府県労働局
助成されるもの
訓練経費と、訓練期間中の賃金の一部。OJTを組み合わせる訓練はOJT実施助成も
訓練の種類
人材育成訓練・認定実習併用職業訓練・有期実習型訓練・中高年齢者実習型訓練の4つ
申請する人
訓練を受けさせる事業主。受講者は雇用保険の被保険者
回数と年度の上限
支給申請は1人あたり1年度に3回まで。1事業所あたり1年度1,000万円まで
根拠資料
厚生労働省「人材開発支援助成金(人材育成支援コース)のご案内(詳細版)」令和8年8月3日以降に提出された計画届に基づく訓練が対象
出典URL
https://www.mhlw.go.jp/content/11800000/001731967.pdf
参照日
2026年10月12日
免責
支給の可否は支給申請後の審査で決まります。要件は年度の途中でも変わるため、最新の内容は管轄の労働局でご確認ください
4つの訓練は、OFF-JTだけか、OJTを組み合わせるかで分かれる 人材育成支援コースには、4つの訓練メニューがあります(同 p.14)。中高年齢者実習型訓練は、令和8年4月8日の改正で加わった4つ目のメニューです。古い解説で「3つの訓練」と書かれているのは、この追加の前の資料にもとづくものです。
訓練
形
主な対象
中小企業の経費助成率(通常分)
人材育成訓練
職務に関連した10時間以上のOFF-JT
雇用保険の被保険者
正規雇用労働者等45%・有期契約労働者等70%
認定実習併用職業訓練
大臣の認定を受けたOFF-JTとOJT。6か月以上2年以下
主に新規学校卒業者
45%
有期実習型訓練
OFF-JTとOJTを2か月以上。正社員等への転換が条件
正社員経験の少ない有期契約労働者等
75%
中高年齢者実習型訓練
OFF-JTとOJTを2か月以上
45歳以上の労働者
60%
(同 p.14・p.16〜23。大企業の率は人材育成訓練の正規雇用労働者等と認定実習併用職業訓練が30%、中高年齢者実習型訓練が45%。賃金要件等を満たすと加算がある)
OJTを組み合わせる3つの訓練は、総訓練時間やOJTの割合にも要件があり、有期実習型訓練と中高年齢者実習型訓練は6か月あたりに換算して425時間以上の総訓練時間が要ります(同 p.19・p.23)。
数日で終わる集合型のAI研修は、この3つの形にはなりにくく、当てはまるのは主に人材育成訓練です。この当てはめは本記事の整理 です。
数日で終わるAI研修は、人材育成支援コースの中で、主に人材育成訓練に当てはまります。
「人材育成支援」で探すと、別の制度の案内も混ざる 「人材育成支援」で検索すると、上位10件のうち、人材育成支援コースをタイトルに入れた解説は4本でした(2026年10月3日取得の検索結果)。残りには、厚生労働省の助成金全体のページ、東京都の人材育成の支援事業の一覧、人への投資促進コースの解説なども並びます。
同じ言葉で探しても、国の助成金のコースと、自治体の支援事業では窓口も要件も違います。この記事で扱うのは、国の人材開発支援助成金の人材育成支援コースだけです。
事業展開等リスキリング支援コースとは、同じAI研修に重ねない AI研修で候補になる国のコースには、人材育成支援コースのほかに、事業展開やDX化に伴う訓練に当てる事業展開等リスキリング支援コースがあります。同じ訓練の経費や賃金を対象に2つの助成金を申請すると、どちらか一方しか支給されない場合があるため、1つのAI研修には1つのコースを選びます。 (同 p.10)
事業展開等リスキリング支援コースの率と、生成AIの訓練が対象と対象外に分かれる例は、事業展開等リスキリング支援コースとは|AI研修で使う条件と流れ で扱っています。7つのコースの中から行き先を引く表は、人材開発支援助成金とは|AI研修で使えるコースの選び方 にまとめています。
人材育成訓練の条件|AI研修は職務との関連と、除いたあとの10時間で決まる 人材育成訓練でAI研修が対象になるかは、受講者の職務と研修の中身が関連しているかと、数えない時間を除いたあとに10時間が残るかで決まります。パンフレットが人材育成訓練に求める主な要件は、職務関連訓練であること、OFF-JTであること、受け方ごとの時間の要件を満たすこと、事業内訓練か事業外訓練のどちらかであることです(同 p.16)。
職務関連訓練かどうかは、受講者の職務で変わる パンフレットは、対象になる訓練を、職務に関連した専門的な知識及び技能の習得をさせるための訓練(職務関連訓練)としています。そのうえで、訓練を受ける労働者の職務によって対象になるかが変わるため、申請ごとに判断すると書いています(同 p.31)。
同じページには、事業内容を問わず職務関連訓練と判断される例として、営業企画の担当者にWebマーケティングの手法を身につけさせる訓練や、社内DXのプロジェクトリーダーにプロジェクト推進力を身につけさせる訓練が並びます。AI研修に置き換えると、受講者が日々担当している作業にAIを使う方法を学ぶ形なら、この例と同じ向きになります。
職務との関連や、専門的な知識・技能の習得を目的としているかは、雇用契約書や訓練カリキュラム等で確かめられます(同 p.38)。AI研修の申請では、カリキュラムの中身と同じ重さで、誰に受けさせるかが問われます。
実訓練時間は、対象外の時間を除いてから10時間以上を数える 集合研修とオンラインの同時双方向型では、計画届の提出時と支給申請時の両方で、1コースの実訓練時間数が10時間以上必要です(同 p.16)。実訓練時間数は、総訓練時間数から対象とならない時間数を除いたものです(同 p.32)。
対象とならない実施目的の表には、通常の事業活動として行うものとして、自社の業務で用いる機器・端末等の操作説明、社内制度や人事規則の説明、自社製品の説明などが挙がっています(同 p.38)。カリキュラムの一部に含まれる場合もその時間は実訓練時間数に含めず、除いたあとの実訓練時間数が10時間以上必要です。除いた時間は賃金助成の対象から外れますが、経費助成は除いた時間で按分せず、その部分を含めて計算します(支給要領 p.15)。
時間の数え方にも決まりがあります。食事を伴う休憩と移動の時間は含められず、1回30分以下の小休止は1日あたり累計60分まで、開講式やオリエンテーションは1回の計画届あたり累計60分まで含められます(同 p.39)。宿題や事前学習といった予習・復習の時間は、総訓練時間数にも実訓練時間数にも計上しません(同 p.37)。
AI研修で外れやすい項目は、通常の事業活動のほかにもあります。同じ表には、職務に間接的に必要となる知識・技能、職業人として共通して必要となるもの、意識改革研修のように職務の知識・技能の習得を目的としないものも挙がっています(同 p.38)。このうち職業人として共通して必要となるものは、OFF-JTの実訓練時間数に占める時間が半分未満なら対象として扱われます(同 p.38、支給要領 p.17)。
事業展開等リスキリング支援コースでは、令和8年8月3日の改正で、DX化に関する訓練でも、職務に間接的に必要となるものと職業人として共通して必要となるものを対象外とすることが明示されました(改正リーフレット LL080803)。人材育成支援コースの対象外の表にも、同じ2つが入っています(同 p.38)。
AI研修の10時間は、ツールの操作説明や事前学習を除き、職務の知識・技能を身につける時間だけで数えます。
自社の題材を使うのはよく、成果物を作りにいくと外れる 自社のデータを演習の題材に使うこと自体は、対象から外れる理由になりません。パンフレットは、単に自社の業務上の情報を題材として取り上げる場合で、業務改善指導や事業活動の成果物の創出につながらないものは通常の事業活動に当たらないとしています(同 p.38)。ただし、この扱いは事業外訓練の場合に限られます。
例として、自社の財務諸表で財務分析の手法を学ぶ訓練は対象で、分析結果から経営改善計画を作る場合は対象外と書かれています。AI研修でも、自社の資料を使って手順を学ぶところまでと、その場で社内に出す成果物を仕上げるところの間に線があります。
AIツールの導入費用は、研修とセットにしても対象経費にならない 人材育成支援コースのパンフレットは、注意すべき営業の例として、AI研修とAIツールの導入をセットにすればツールの費用も研修費用として申請できる、という勧誘を挙げています。そのうえで、AI研修費用は対象経費だが、AIツール導入費用は対象経費ではないと明記しています(同 p.34)。
同じページは、受講料が実質無料になる、アンケートの協力金で負担がなくなるといった勧誘にも注意を呼びかけています。助成金は、事業主が訓練経費を全額負担するなどの要件を満たした場合に、その一部を助成する仕組みです(同 p.10・p.34)。
研修会社が主催するか、自社が主催するかで確かめる相手が変わる 人材育成訓練には、研修会社などの教育訓練機関が企画・主催する事業外訓練と、自社が企画・主催する事業内訓練があります。社外の講師を呼んでも、自社が企画し主催すれば事業内訓練です(同 p.31)。
事業外訓練では、民間の教育訓練機関に、計画の提出日までに定款や登記簿等で教育訓練事業が事業目的に記載された日本国内の法人であることなどが求められます(同 p.33)。支給申請のときには、教育訓練機関が承諾する支給申請承諾書(様式第12号)も出します(同 p.34)。
事業内訓練では、講師に要件があります。社外の講師なら、その分野の指導員・講師の経験が3年以上か、講師経験を含まない実務経験が10年以上など、いずれかに当たる必要があります(同 p.32)。
社内の講師なら、職業訓練指導員免許か1級の技能検定の合格、実務経験10年以上のいずれかに当たる必要があります(同 p.32)。
事業内訓練は集合と同時双方向型に限られ、eラーニングでは対象になりません。
AI研修の受け方で変わる助成|集合とオンラインは賃金助成あり、eラーニングは経費だけ AI研修の受け方は、パンフレットの区分では通学制・同時双方向型の通信訓練・eラーニング・通信制の4つで、どれに当たるかで時間の数え方と助成の中身が変わります(同 p.35)。講師に質疑応答ができるライブ配信のオンライン研修は同時双方向型の通信訓練で、一方的な講義の配信はこれに当たりません。
受け方
時間の数え方
受講の要件
賃金助成
通学制・同時双方向型の通信訓練
1コースの実訓練時間数が10時間以上
実訓練時間数の8割以上を受講する
あり
eラーニング・通信制
1コースの標準学習時間が10時間以上か、標準学習期間が1か月以上
訓練期間中に修了する。LMSや添削で実施状況を確かめられること
なし
(同 p.35。eラーニング・通信制は事業外訓練に限られ、特定の事業主に提供することを目的とする訓練は対象外)
8割の受講要件は受講者1人ずつに当たるため、欠席が重なった社員はその人だけ支給の対象から外れます(同 p.16)。集合研修の前に動画で予習させる形は、動画がLMS等で進捗を管理できるものならeラーニングとして扱われ、受講できる期間の初日の1か月前までに計画届を出す必要があります(同 p.37)。
研修とeラーニングを組み合わせて学びを定着させる設計そのものは、生成AIのeラーニングは定着する?|研修と組み合わせる3つの型 で扱っています。
経費助成の上限は、実訓練時間の区分で3段階に分かれる 人材育成訓練の経費助成には、受講者1人が1つの訓練で受けられる額の上限があります。上限は実訓練時間数の区分で次のように分かれ、通常分と加算分を合わせた額にかかります(同 p.14)。
実訓練時間数の区分
中小企業
大企業
10時間以上100時間未満
15万円
10万円
100時間以上200時間未満
30万円
20万円
200時間以上
50万円
30万円
(同 p.14。標準学習時間が定められていないeラーニング・通信制は、一律で10時間以上100時間未満の区分)
数字の読み方を1つ示します。中小企業が正規雇用の社員1人に20時間の集合型のAI研修を受けさせ、要件を満たした場合、経費助成は経費の45%で、上限は10時間以上100時間未満の区分の1人1訓練あたり15万円です。
45%で上限に届くのは受講者1人あたりの経費が約33万円のときで、それより経費が大きくても助成は上限で止まります。この試算は率と上限だけの計算で、対象外の時間を除いたあとの区分や賃金助成は含めていません。比べるときは、率だけでなく上限の区分まで同じ表で見ます。
賃金助成は、所定労働時間内に受けた時間だけに出る 集合研修と同時双方向型では、受講した時間の賃金の一部も助成されます。人材育成訓練の賃金助成は、1人1時間あたり中小企業800円・大企業400円で、1人1訓練あたり1,200時間が上限です(同 p.14〜15)。
対象は実訓練時間数のうち所定労働時間に受講した時間で、所定労働時間外や休日に行った時間は賃金助成の対象になりません(同 p.10・p.15)。eラーニングと通信制は賃金助成の対象外です。
研修のあとに賃金を上げると、別途の申請で加算がある 訓練の終了日の翌日から1年以内に、全ての対象労働者の毎月決まって支払われる賃金を5%以上増やした場合か、資格等手当を就業規則等に定めて支払い、全ての対象労働者の賃金を3%以上増やした場合は、加算分を別途申請できます(同 p.25)。人材育成訓練では、経費助成率に15ポイント、賃金助成額に中小企業200円・大企業100円が加わります(同 p.14)。
AI研修の助成の額は、受講者の雇用形態・受け方・除いたあとの時間・研修のあとの賃金の4つで変わります。
受講者と受け方を決める前に研修の構成を確かめたい方は、研修内容と導入事例を、まとめて確認する もご利用ください。
研修内容と導入事例を、まとめて確認する
人材育成支援コースの申請の流れ|計画届は訓練開始の6か月前から1か月前まで 人材育成支援コースの申請は、AI研修の日程を決める前から始まります。流れは、社内の前提をそろえる、計画届を出す、訓練を実施して経費を払う、支給申請を出す、審査を受けるの順です(同 p.45)。
前提は、職業能力開発推進者の選任と、事業内職業能力開発計画の策定・社員への周知で、計画届を出す日までに済ませます(同 p.4)。計画届は、訓練開始日の6か月前から1か月前までの間に、事業所を管轄する労働局へ出します(同 p.47)。
郵送は労働局に届いた日が提出日で、電子申請で計画届を出さなかった場合は、その計画の変更届と支給申請も電子申請では出せません。
訓練の経費は、支給申請までに全額を支払い終えている必要があります(同 p.45)。支給申請は、訓練終了日の翌日から2か月以内です(同 p.51)。令和7年度以降、審査は支給申請のあとに一括して行う形になり、計画届を出したことで支給が決まるわけではありません(同 p.45)。
人材育成支援コースの申請は、AI研修の日程より先に計画届の期限から逆算して組みます。
キャリアコンサルティングの定めも、事業主の要件に入っている 人材育成訓練の事業主の要件には、雇用する労働者に定期的なキャリアコンサルティングを行うことを、労働協約・就業規則・事業内職業能力開発計画のいずれかで、「入社から3年ごと」のように対象時期を明記して定め、その費用を事業主が全額負担することが含まれます(同 p.27・p.29、支給要領 p.3)。パンフレットの事業内職業能力開発計画の記載例には、管理職等が入社から3年ごとにキャリアコンサルティングを行う例が載っています(同 p.6)。
同じ例の注記によると、キャリアコンサルティングを行う人は、国家資格を持つキャリアコンサルタントに限らず、労務・人事の担当部課長などでも構いません。事業内職業能力開発計画をすでに作っている会社でも、対象時期と費用負担の記載があるかを、申請の準備の段階で読み直します。
審査の前に崩れやすい3つの点 1つ目は日程と中身の変更です。計画届を出したあとにAI研修の日程や中身が変わる場合は、期限までに変更届を出します。変更届を出さずに計画と違う日時で行った分は、受講時間数に数えられず、受講率が8割に届かないと不支給になります(同 p.32・p.35)。
2つ目は賃金の扱いです。事業主は、訓練を受けさせる期間中も賃金を適正に支払う必要があり、年次有給休暇を与えて受講させる訓練は対象とならない実施方法に入っています(同 p.27・p.39)。
3つ目は基準期間の離職で、計画届の提出日の前日から6か月前の日から支給申請書の提出日までに、事業主都合で被保険者を離職させた事業主は対象外です(同 p.27)。
国のデジタル人材の育成策の中で、この助成金がどこに位置づくかは、厚生労働省のデジタル人材育成とは|実践の場事業と助成金の違い で扱っています。
この記事で解けないこと|個別の判定・OJTを組む訓練・支給要領の細部 人材育成支援コースをAI研修に当てはめるとき、この記事が扱わないことは次の3つです。
自社のAI研修が対象になるかの判定 対象になるかは、受講者の職務とカリキュラムを見て、支給申請のあとの審査で決まります。パンフレットも、訓練の内容などによって事案ごとに判断が必要になる場合があるとしています(同 p.10)。カリキュラム案と受講者の職務の一覧を持って、計画届の前に管轄の労働局へ相談してください。
OJTを組み合わせる3つの訓練の設計 認定実習併用職業訓練・有期実習型訓練・中高年齢者実習型訓練は、ジョブ・カードやOJTの訓練日誌、大臣の認定など、人材育成訓練にない手続きを持ちます(同 p.17〜24)。AI研修を長期のOJTに組み込む設計は、この記事では扱いません。
支給要領と様式の細部 パンフレットは要件の案内で、細かな取り扱いは支給要領に書かれています。計画届と支給申請の様式は年度の途中でも改正されるため、提出の前に厚生労働省の人材開発支援助成金のページで最新の版を確かめてください。
DAIJOBUの場合|教育訓練事業を事業目的に持つ研修会社として DAIJOBUは、法人向けにClaude Code研修を提供する研修会社で、定款と登記の事業目的に教育訓練事業を記載しています。事業外訓練の教育訓練機関に求められる要件の1つに関わる点ですが、要件はほかにもあり、対象になるかは審査で決まります。
一方で、当社の本研修のカリキュラムは基本的に共通で、受講者の業務に合わせて変えるのは一部です。職務関連訓練かどうかは受講者の職務で変わるため、受講者の職務とカリキュラムの関連は、受講する会社が受講者を選ぶ段階で確かめる必要があります。
申請するのは受講する会社で、申請の手続きを誰に頼むかは、受講する会社と社会保険労務士の間で決まります。
人材育成支援コースに関するよくある質問 Q. 有期契約の社員と正社員を同じAI研修に入れると、助成率は人ごとに変わりますか A. 人ごとに変わります。人材育成訓練の経費助成率は受講者1人1コースごとに定められ、正規雇用労働者等か有期契約労働者等かで分かれます。 中小企業の通常分は正規雇用労働者等45%・有期契約労働者等70%で、大企業の正規雇用労働者等は30%です(詳細版 p.14、支給要領 p.22の06023の表)。
Q. 同じAI研修を、事業展開等リスキリング支援コースと人材育成支援コースの両方で申請できますか A. 同じ訓練の経費や賃金を2つのコースで重ねて受けることは前提にできません。 パンフレットは、同一の経費・賃金・訓練実施を対象に他の助成金等を申請すると、どちらか一方しか支給されない場合があるとしています(同 p.10)。研修の目的に合うコースを1つ選びます。
Q. 45歳以上の社員にAI研修を受けさせるなら、中高年齢者実習型訓練を使いますか A. 数日の集合研修だけなら、45歳以上の社員でも人材育成訓練として考えます。 中高年齢者実習型訓練は、OFF-JTとOJTを組み合わせて2か月以上行い、総訓練時間が6か月あたりに換算して425時間以上などの要件を持つ訓練です(同 p.23)。
Q. 人材育成支援コースでも、事業内職業能力開発計画とキャリアコンサルティングの定めは要りますか A. 人材育成訓練では、どちらも要ります。 事業内職業能力開発計画は、有期実習型訓練を除いて、職業能力開発推進者の選任とあわせて計画届を出す日までに策定・周知します(同 p.4)。キャリアコンサルティングは、対象時期を明記して労働協約・就業規則・事業内職業能力開発計画のいずれかに定め、費用を事業主が全額負担することが事業主の要件です(同 p.27・p.29)。
人材育成支援コースでAI研修を考えるとき|総括表 論点
押さえるところ
コースの位置
人材開発支援助成金のうち、業務として受けさせる訓練に出るコース。4つの訓練がある
AI研修の行き先
数日の集合型なら主に人材育成訓練。OJTを組む3つの訓練は2か月以上の長い訓練。認定実習併用職業訓練は6か月以上
対象になる条件
受講者の職務に関連し、対象外の時間を除いた実訓練時間が10時間以上
数えない時間と経費
自社の機器・端末の操作説明、社内規則の説明、予習・復習。AIツールの導入費用は対象経費ではない
受け方
集合と同時双方向型は賃金助成あり・8割受講。eラーニングは経費助成だけ
額
中小企業の経費助成率は正規雇用労働者等45%・有期契約労働者等70%。上限は時間の区分で3段階
手続き
計画届は訓練開始の6か月前から1か月前まで。支給申請は訓練終了日の翌日から2か月以内
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まとめ|人材育成支援コースとは何か、AI研修で使うときに何を確かめるか 人材育成支援コースは、会社が業務として受けさせる訓練に出る人材開発支援助成金のコースで、数日のAI研修なら人材育成訓練として要件を照らします。研修の名前ではなく、誰に受けさせ、除いたあとに何時間残り、どの受け方で受けるかで、対象になるかと助成の額が決まります。
AI研修に人材育成支援コースを使うかを検討するなら、次の3つから始められます。
今日:AI研修を受けさせたい社員の名前と担当業務を1行ずつ書き出し、研修で学ぶ作業と結びつくかを書き添える 今週中:候補のカリキュラムから、ツールの操作説明・社内規則の説明・事前学習の時間を除き、残りが10時間以上あるかを数える 今週中:研修の開始希望日から6か月前と1か月前の日付を出し、推進者の選任と事業内職業能力開発計画の周知が計画届に間に合うかを確かめる 最後に、社内で自分に問える1問を置きます。御社がAI研修を受けさせたい社員1人ずつについて、研修で学ぶ作業が、その人の今の担当業務のどれに当たるかを答えられますか。
人材育成支援コースは人材開発支援助成金のコースの1つで、4つの訓練のうち数日のAI研修が当てはまるのは主に人材育成訓練です 。人材育成訓練は職務に関連した10時間以上のOFF-JTで、ほかの3つはOJTを組み合わせて2か月以上、認定実習併用職業訓練は6か月以上2年以下で行う訓練ですAI研修が対象になるかは、受講者の職務との関連と、対象外の時間を除いた実訓練時間で決まります 。自社の業務で使う機器・端末の操作説明の時間は数えず、AIツールの導入費用は対象経費になりません助成の額は、受講者の雇用形態と研修の受け方で変わります 。中小企業の人材育成訓練の経費助成率は、正規雇用労働者等で45%、有期契約労働者等で70%で、eラーニングは経費助成だけです。いずれも審査で要件を満たした場合の率ですAI研修を助成金の要件に合わせて組むときの研修の中身と進め方は、研修内容と導入事例を、まとめて確認する からご確認いただけます。
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出典・注記
厚生労働省「人材開発支援助成金(人材育成支援コース)のご案内(詳細版)」令和8年8月3日以降に提出された職業訓練実施計画届に基づく訓練が対象 https://www.mhlw.go.jp/content/11800000/001731967.pdf (2026年10月12日参照)。制度の定義と助成率の一覧(p.2)、コースの入口のフローチャート(p.3)、推進者と事業内職業能力開発計画(p.4)、事業内職業能力開発計画の記載例とキャリアコンサルティングの注記(p.6)、併給調整・実質無料の勧誘・事案ごとの判断(p.10)、4つの訓練メニュー・助成率・経費助成限度額(p.14)、賃金助成の上限時間・支給申請回数・年度の支給限度額(p.15)、労働者の要件と人材育成訓練の要件(p.16)、認定実習併用職業訓練・有期実習型訓練・中高年齢者実習型訓練の要件(p.17〜24)、賃金要件・資格等手当要件(p.25)、支給対象事業主とキャリアコンサルティングの定め(p.27)、キャリアコンサルティングの対象時期と費用負担(p.29)、事業内訓練と事業外訓練・職務関連訓練の例(p.31)、講師要件と実訓練時間の定義(p.32)、教育訓練機関の要件(p.33)、支給申請承諾書・不適正な勧誘・AIツール導入費用(p.34)、訓練の実施方法(p.35)、予習・復習と事前学習の動画(p.37)、対象とならない実施目的と成果物の扱い(p.38)、対象とならない実施方法と時間の扱い(p.39)、手続きの流れと一括審査(p.45)、計画届の提出期間と提出方法(p.47)、支給申請期間(p.51)による。頁は冊子の印刷ページです 厚生労働省「人材開発支援助成金(人材育成支援コース)改正 中高年齢者実習型訓練を新設しました」(LL080408開企01) https://www.mhlw.go.jp/content/11800000/001688194.pdf (2026年10月12日参照)。これまでの3つの訓練メニューに中高年齢者実習型訓練が加わったことによる 厚生労働省「人材開発支援助成金(人材育成支援コース)支給要領」令和8年8月3日 https://www.mhlw.go.jp/content/11600000/001732734.pdf (2026年10月12日参照)。キャリアコンサルティングの対象時期の明記と費用の全額負担(p.3)、対象外の時間の経費助成は按分しないこと(p.15)、職業人として共通して必要となるものの半分未満の取扱い(p.17)、1人1コースあたりの助成率の表(p.22・06023)による 厚生労働省「令和8年8月3日からの変更点について 人材開発支援助成金(事業展開等リスキリング支援コース)改正」(LL080803) https://www.mhlw.go.jp/content/11800000/001731966.pdf (2026年10月12日参照)。DX化に関する訓練でも対象外の2項目を例外にしないことによる 厚生労働省「人材開発支援助成金」 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/kyufukin/d01-1.html (2026年10月12日参照)。最新のパンフレットと支給要領の掲載による 検索結果の観察は、2026年10月3日に「人材育成支援」で取得した検索結果の上位10件にもとづくものです 数日のAI研修が主に人材育成訓練に当たるという当てはめ、カリキュラムの時間を数える側と除く側に分ける整理は、本記事の整理 です。公式の分類ではありません 定款と登記の事業目的に教育訓練事業を記載していること、本研修のカリキュラムが基本的に共通で一部だけを調整すること、申請の手続きを誰に頼むかが受講する会社と社会保険労務士の間で決まることは、当社の自社情報 です 本記事は2026年10月12日時点の情報にもとづくもので、受給を保証するものではありません 。個別の可否は管轄の都道府県労働局でご確認ください この記事について
本記事は、法人向けにClaude Codeの研修を提供するDAIJOBUが、人材開発支援助成金の人材育成支援コースの要件をAI研修に当てはめ、厚生労働省の一次資料で確かめられる事実と当社の情報を分けて整理したものです。
著者
DAIJOBU株式会社 Claude Code法人研修部 コンテンツ担当 佐藤 雅俊
編集責任者
DAIJOBU株式会社 Claude Code法人研修 事業責任者 石井 雄大
監修
DAIJOBU株式会社 代表取締役 山中 裕貴
公開日
2026年10月16日
最終更新日
2026年10月16日
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