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人材開発支援助成金の要件チェック|申請前・訓練中・支給申請時の3段階

人材開発支援助成金の要件チェック|申請前・訓練中・支給申請時の3段階

研修の日程が決まってから人材開発支援助成金の要件を確かめると、計画届の前にしか整えられない項目を取りこぼします。要件には、計画届を出す前にそろえるもの、訓練の間に保つもの、支給申請の日の状態で判定されるものがあるためです。

どの要件がどの時期に入るかは、使うコースと訓練の種類で変わります。AI研修でよく使われる事業展開等リスキリング支援コースと、人材育成支援コースでも、事業主に求められる要件の数が違います。

この記事の要点は3つ

  1. 中小企業かどうかと受講回数は、計画届の日ではなく支給申請の日で判定されます。計画届を出した時点の規模や年度で数えると、判定がずれます
  2. 実訓練時間数が10時間以上という要件は、計画届の届出時と支給申請時の2回見られます。1つの要件を1つの時点で確かめれば済むとは限りません
  3. 事業主の要件は、AI研修で主に使う2つのコースでも同じではありません。人材育成支援コースの人材育成訓練には、解雇等による離職がないこととキャリアコンサルティングの定めの要件が加わります

企業規模と人数から実質負担の目安を先に押さえたい方は、料金試算(助成金対応)をご利用ください。

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法人向けにAI研修を提供し、受講する会社の計画届に添えるカリキュラムを用意している側から、要件を確かめる時期に絞って書きます。要件ごとの詳しい解説と、AI研修が対象外になる理由の分析は扱いません。

条件そのものと落ちる理由、要件を時点で分ける見方は、人材開発支援助成金の条件とは|AI研修で通る要件と落ちる4つの理由で示しました。この記事はそれを支給要領の項番号まで下ろし、2つのコースで違う行を足した確認表にします。

この記事でわかること

  • 人材開発支援助成金の要件を、3つの時期に並べ直す考え方
  • 計画届の前・訓練中・支給申請時のそれぞれで確かめる主な要件と、その根拠
  • 複数の時点で見られる要件と、判定の日が支給申請の日になる要件
  • 人材育成支援コースと事業展開等リスキリング支援コースで変わる要件
  • 生成AIの訓練で要件を確かめるときの注意と、この記事で解けないこと

人材開発支援助成金の要件とは|会社・受講者・訓練の要件を、確かめる時期で並べ直す

人材開発支援助成金の要件は、厚生労働省の支給要領で、コースごとに「支給対象事業主」「支給対象労働者」「支給対象訓練等」の3つの項に分けて定められています。これに加えて、どのコースでも支給しない場合が、パンフレットの「次の場合は支給対象となりません」に並んでいます。

ファクトボックス|この記事で照らした資料

項目

内容

制度名

人材開発支援助成金(人材育成支援コース・事業展開等リスキリング支援コース)

所管

厚生労働省。窓口は都道府県労働局

主な根拠資料

支給要領「人材育成支援コース」「事業展開等リスキリング支援コース」(いずれも R8.8.3 版)

補助資料

「事業展開等リスキリング支援コースのご案内(詳細版)」令和8年8月3日版/「人材育成支援コースのご案内」令和8年8月3日版/「令和8年8月3日からの変更点について」

出典URL

https://www.mhlw.go.jp/content/11800000/001731981.pdf / https://www.mhlw.go.jp/content/11800000/001731969.pdf / https://www.mhlw.go.jp/content/11800000/001731978.pdf / https://www.mhlw.go.jp/content/11800000/001731967.pdf / https://www.mhlw.go.jp/content/11800000/001731966.pdf

参照日

2026年10月19日

免責

支給には審査があります。要件を満たした場合でも、支給の可否は管轄の労働局の審査で決まります

要件の文言には、確かめる時点が書き込まれている

支給要領の要件には、時点を指定する語が入っているものがあります。例えば事業展開等リスキリング支援コースでは、実訓練時間数が10時間以上であることを「職業訓練実施計画届の届け出時及び支給申請時において」求めています(支給要領 p.8・0303 ロ(イ))。

受講者の要件は「訓練実施期間中において、被保険者であること」です(同 p.7・0302 イ)。中小企業かどうかは「支給申請書」の「提出時の内容で決定する」とされています(同 p.19・0504)。同じ要件の一覧でも、見られる日がそれぞれ違います。

本記事は、要件を3つの時期に置き直す

そこで本記事では、要件を、それを確かめる時期で3つに分けます。区切りは、計画届の提出、訓練の終了、支給申請の提出という3つの手続きです。

時期

始まり

終わり

主に確かめること

申請前

研修を検討し始めたとき

計画届の提出(訓練開始日の1か月前まで)

事業主の土台と、訓練の中身

訓練中

訓練開始日

訓練終了日

受講者の身分・受講時間・賃金

支給申請時

訓練終了日の翌日

支給申請の提出(翌日から2か月以内)

支給申請の日の状態で判定される要件

計画届の提出期間は、どちらのコースも訓練開始日の6か月前から1か月前までです(事業展開等リスキリング支援コース支給要領 p.24・0602、人材育成支援コース支給要領 p.26)。支給申請は、訓練終了日の翌日から起算して2か月以内です(事業展開等リスキリング支援コース支給要領 p.28・0803、人材育成支援コース支給要領 p.29)。

型D・フロー型。人材開発支援助成金の要件を確かめる3つの時期を、左から右へ示す。要素=左の箱「申請前」→中央の箱「訓練中」→右の箱「支給申請時」。箱と箱のあいだの矢印の上に、区切りの日付だけを置く「計画届:訓練開始日の6か月前〜1か月前」「支給申請:訓練終了日の翌日から2か月以内」。右端の「支給申請時」の箱を青で強く、ほかは白地に青枠。大きな番号は置かない。結論=人材開発支援助成金の要件は、計画届の前・訓練中・支給申請時の3つの時期に分けて確かめると、見落としが減ります。

人材開発支援助成金の要件は、計画届の前・訓練中・支給申請時の3つの時期に分けて確かめると、見落としが減ります。

要件の一覧を1回読むだけでは足りず、要件ごとに「どの日の状態で見られるか」まで確かめる必要があります。


申請前に確かめる要件|計画届を出す日までにそろえるもの

申請前に確かめる要件は、計画届を出したあとでは整えられないものが中心です。事業主の社内の仕組みと、計画届に書く訓練の中身の2つに分けて見ます。

事業主の土台|推進者・計画・周知

両コースに共通して、事業主には次の要件があります(事業展開等リスキリング支援コース支給要領 p.6〜7・0301、人材育成支援コース支給要領 p.11・06011)。

確かめること

根拠の項(事業展開/人材育成訓練)

確かめる書類の例

職業能力開発推進者を選任している

0301 ニ/06011 リ

選任の記録

労働組合等の意見を聴いて事業内計画を作り、労働者に周知している

0301 イ/06011 イ

事業内職業能力開発計画

事業内計画に基づいて職業訓練実施計画を作り、周知している

0301 ロ/06011 ロ

職業訓練実施計画届(様式第1-1号)

計画届を管轄の労働局長に出している

0301 ホ/06011 ホ

計画届の控え・受付番号

ここに、コースごとの要件が加わります。事業展開等リスキリング支援コースでは「事業展開等実施計画」(様式第1-3号)を作成することが要件です(支給要領 p.7・0301 チ)。

人材育成支援コースの人材育成訓練では、労働協約・就業規則・事業内計画のいずれかに、キャリアコンサルティングを定期的に実施する機会の確保を定め、その費用を全額負担することが要件です(支給要領 p.11・06011 ヌ)。定期的にとは「入社から3年ごとに」のように対象時期を明記することで、実施する人はキャリアコンサルタントに限られません。

計画届の前に、すでに数え始まっている期間

人材育成訓練には、計画届を出す前から数える期間があります。計画届の提出日の前日から6か月前の日から支給申請書の提出日までの「基準期間」に、その事業所で被保険者を解雇等の事業主都合で離職させていないことが要件です(支給要領 p.3・0200、p.11・06011 ヘ)。

つまり、計画届を出す前の6か月の離職の状況も、審査の範囲に入ります。事業展開等リスキリング支援コースの支給対象事業主の項には、この要件は置かれていません。

訓練の中身|計画届に書いた時点で決まること

訓練の要件のうち、計画届の時点で確かめるものは主に次のとおりです。事業展開等リスキリング支援コースの項番号で示します(支給要領 p.7〜9・0303)。

  • OFF-JTで実施すること(0303 ハ)
  • 通学制・同時双方向型の通信訓練では、対象外の時間を除いた1コースあたりの実訓練時間数が、計画届の届出時に10時間以上あること(0303 ロ(イ))
  • eラーニング・通信制では、1コースあたりの標準学習時間が10時間以上か、標準学習期間が1か月以上であること(0303 ロ(ロ))
  • 職務に関連した訓練で、次の3つの類型のいずれかに当てはまること(0303 ホ・ヘ)

類型

内容

時期に関わる限り

(イ) 事業展開

事業展開にあたり、新たな分野で必要となる専門的な知識・技能を習得させる訓練

訓練開始日から3年以内に実施する予定の事業展開か、6か月前までに実施した事業展開に限る

(ロ) DX化・GX化

企業内のDX化やグリーン・カーボンニュートラル化を進めるにあたり、関連する業務に従事させる上で必要となる専門的な知識・技能を習得させる訓練

(イ)・(ハ)のような期間の限りは置かれていない。詳細版 p.13 も同じ

(ハ) 人事及び人材育成に関する計画

計画に基づき、今後従事する予定の職務に必要となる専門的な知識・技能を習得させる訓練

訓練開始日から3年以内に従事する予定の職務に限る。訓練開始日時点で従事している職務と異なる職務であること

(ハ)で異なる職務かどうかは、厚生労働省編職業分類の小分類で判断します(支給要領 p.8・0303 ホ)。自社が講師を立てる事業内訓練では、講師の資格や経験年数の要件もあります(同 p.8・0303 ニ(イ))。

民間の教育訓練機関に委託するeラーニング・通信制などの訓練は、計画届の提出日時点で、その機関の自社のホームページに訓練の情報が載っていないと支給対象になりません(同 p.8・0303 ニ(ロ))。

申請前の要件は、計画届を出したあとでは足せないため、研修の日程より先に社内の仕組みを確かめます。


訓練中に確かめる要件|被保険者・受講時間・賃金を保つ

訓練中に確かめる要件は、計画届の時点では満たしていても、訓練の途中で崩れることがあるものです。崩れたときに外れるのが受講者1人分なのか、訓練全体なのかも、要件によって違います。

受講者の身分|訓練実施期間中も被保険者であること

受講者は、申請する事業主の事業所の被保険者で、訓練実施期間中も被保険者であることが要件です(事業展開等リスキリング支援コース支給要領 p.7・0302 イ、人材育成支援コース支給要領 p.12・06012 イ(イ))。

人材育成訓練には特例があります。従来から雇用されている有期契約労働者等か、新たに雇い入れた有期契約労働者等は、訓練の終了日か支給申請日に被保険者であればよいとされています(人材育成支援コース支給要領 p.12・06012 イ(ロ))。この扱いは人材育成支援コースの支給要領にあり、事業展開等リスキリング支援コースの0302には置かれていません。

受講時間|通学制と同時双方向型は8割以上

通学制と同時双方向型の通信訓練では、受講時間数が実訓練時間数の8割以上であることが要件です(事業展開等リスキリング支援コース支給要領 p.7・0302 ロ(イ))。eラーニングと通信制では、訓練期間中に訓練を修了していることが要件になります(同 0302 ロ(ロ))。

大学や専修学校、公共職業能力開発施設などが実施する訓練を修了した場合は、8割の要件を満たしたものとみなされます(同 0302 ロ(イ))。1コースの訓練期間が6か月を超える場合は、訓練開始日から6か月ごとに区切った期間ごとに、受講時間数が8割以上であることが必要です(同 p.28〜29・0803)。

予習・復習として配る宿題や事前学習、確認テストの時間は、総訓練時間数にも実訓練時間数にも数えません(人材育成支援コース支給要領 p.13・06013 ヘ(ハ)。事業展開等リスキリング支援コース支給要領 p.9〜10・0303 リ(ハ)も同じ扱い。いずれも事業外訓練の規定)。欠席を予習で埋め合わせる組み方は、8割の計算に入らない点に注意します。

賃金|訓練を受ける間も適正に支払う

事業主は、訓練を受ける期間、受講者に賃金を適正に支払うことが要件です(事業展開等リスキリング支援コース支給要領 p.7・0301 ト、人材育成支援コース支給要領 p.11・06011 ニ)。eラーニングや通信制の訓練でも、支給対象の訓練は業務上義務付けられ労働時間に当たるため、その間の賃金の支払いが必要です。

訓練の途中で受講者が自己都合の退職を申し出た場合、申出日以降に実施する訓練は賃金助成の対象になりません。経費助成は、申出日以降の実施分も対象です(事業展開等リスキリング支援コース支給要領 p.22・0510 ニ、人材育成支援コース支給要領 p.24・06026 ホ)。

計画の変更|変更届は早い方の実施日の前日まで

計画届と違う形で訓練を行うときは、定められた期限までに変更届を出します。期限までに出さずに変更後の訓練を行った場合、その部分は助成の対象になりません(事業展開等リスキリング支援コース支給要領 p.25〜26・0700)。

  • 実施日時・訓練日ごとの内容・場所・実訓練時間数を変えるとき:当初の実施日か変更後の実施日の、早い方の日の前日まで
  • 対象労働者を追加するとき:訓練開始日の前日まで。減らすときは変更届は不要
  • 訓練開始日を1か月以上後ろ倒しにするとき:変更届ではなく、計画届を出し直す
型A・全体像カード型。訓練中に起きる4つの出来事と、助成への響き方を2行2列のカードで示す。要素=カード「受講者が欠席を重ねる」=8割を下回るとその受講者が支給対象から外れる/カード「受講者が自己都合の退職を申し出る」=申出日以降の訓練は賃金助成の対象外。経費助成は対象/カード「受講者が被保険者でなくなる」=訓練実施期間中の被保険者の要件を満たさなくなる/カード「日時や内容を計画届と変えて実施する」=期限までに変更届が無ければ、変えた部分は助成の対象外。4枚とも同じ淡い青、「日時や内容を計画届と変えて実施する」のカードだけ青で強く。大きな番号は置かない。結論=訓練中の出来事は、受講者1人分の助成が外れるものと、変えた部分が外れるものに分かれます。

訓練中の出来事は、受講者1人分の助成が外れるものと、変えた部分が外れるものに分かれます。

受講人数と企業規模から、助成を受けた場合の負担の目安を確かめるなら、料金試算(助成金対応)が使えます。

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支給申請時に確かめる要件|判定の日が支給申請の日になるもの

支給申請時に確かめる要件は、訓練が終わったあとの会社の状態で判定されるものです。計画届を出した日には満たしていても、支給申請の日に満たしていなければ外れます。

訓練と経費|10時間の2回目と、経費の全額負担

通学制と同時双方向型の通信訓練では、実訓練時間数が10時間以上であることを、支給申請時にもう一度見られます(事業展開等リスキリング支援コース支給要領 p.8・0303 ロ(イ)、人材育成支援コース支給要領 p.12・06013 ロ(イ))。計画届の段階で10時間を超えていても、実施した内容に対象外の時間が出れば、支給申請時に下回ることがあります。

訓練経費は、支給申請までに申請事業主がすべて負担していることが前提です。教育訓練機関などから、実施済みの訓練の経費を実質的に減らす金銭の支払いを受けた場合は、受ける予定がある場合も含め、その経費は支給対象経費になりません(事業展開等リスキリング支援コース支給要領 p.15・0501 ト)。この場合も、賃金助成はほかの要件を満たしていれば対象になります。

会社の規模と回数|支給申請の日を基準に判定する

中小企業かどうかは、支給申請書の提出時の内容で決まります(事業展開等リスキリング支援コース支給要領 p.19・0504、人材育成支援コース支給要領 p.21)。計画届を出した時点の規模ではありません。

中小企業の範囲は業種区分ごとに資本金の額か常時雇用する労働者の数で決まり、常時雇用する労働者は、2か月を超えて使用され、週の所定労働時間が通常の労働者とおおむね同等の人です(詳細版 p.12)。

受講回数は、同じ労働者について1つの年度で3回までです。年度は支給申請日を基準に、4月1日から翌年3月31日までで数えます(事業展開等リスキリング支援コース支給要領 p.21〜22・0510)。回数の上限には、コースと訓練の種類による違いがあります。

  • 事業展開等リスキリング支援コースのeラーニング:令和8年8月3日以降に出した計画届に基づくものは、同じ労働者について1年度で1回まで。ほかの実施方法と組み合わせた場合も含む(同 p.22・0510 ヘ(ロ))
  • 人材育成支援コースの有期実習型訓練:同じ事業主が同じ労働者に行うのは1回限り(人材育成支援コース支給要領 p.24・06026 ニ)

事業主の状態|支給しない場合の主なもの

支給しない場合の15項目の全体は助成金の対象は何で決まる?|会社・社員・研修の3つで判定するで扱っていて、ここでは時点が書かれている主なものだけを挙げます(詳細版 p.7)。

支給しない場合

見られる時点

支給申請をした年度の前年度より前のいずれかの保険年度の労働保険料を納めていない

支給申請の時点。支給申請の翌日から2か月以内に納めた場合は除く

労働関係法令の違反を行った

支給申請日の前日から過去1年間

倒産している

支給申請日か支給決定日の時点

雇用保険適用事業所でない。雇用保険被保険者がいない

訓練開始日・支給申請日・支給決定日の時点

人材育成訓練には、さらに離職の要件があります。基準期間に、特定受給資格者のうち離職区分1Aか3Aで受給資格の決定を受けた人の数を、支給申請書の提出日の被保険者数で割った割合が6%を超えていないことです(人材育成支援コース支給要領 p.11・06011 ト)。その人数が3人以下の場合は、この要件に当たりません。

型C・帯構造型。要件が見られる時点を、横に流れる時間軸の上に4本の帯で示す。時間軸の目盛り=左から「計画届の前日の6か月前」「計画届の提出」「訓練開始日」「訓練終了日」「支給申請の提出」「支給決定」。帯1「解雇等による離職がない(人材育成訓練)」=計画届の前日の6か月前から支給申請の提出までの長い帯/帯2「受講者が被保険者である」=訓練開始日から訓練終了日までの帯/帯3「実訓練時間数10時間以上」=計画届の提出と支給申請の提出の2点に丸印/帯4「雇用保険適用事業所である」=訓練開始日・支給申請の提出・支給決定の3点に丸印。帯1を青で強く、ほかは淡い青。各帯の左に白抜きラベル。大きな番号は置かない。結論=人材開発支援助成金の要件には、期間の全体で見られるものと、決まった時点で何度か見られるものがあります。

人材開発支援助成金の要件には、期間の全体で見られるものと、決まった時点で何度か見られるものがあります。

書類の出し方|写しは原本から複写する

支給申請に添える写しは原本を複写したものに限られ、記載漏れなどの補正の求めに期間内に応じないと支給されません(事業展開等リスキリング支援コース支給要領 p.28・0801〜0802)。労働局が計画届と突き合わせる点と補正の流れは、人材開発支援助成金の支給申請|労働局が照らす点と補正で扱っています。

支給申請の日に見られる要件は、訓練が終わってからでは直せないものが多いため、計画届の段階で支給申請の日の会社の姿を想定しておきます。


コースと訓練の種類で変わる要件|人材育成支援と事業展開等リスキリング支援

コースと訓練の種類で変わる要件は、同じ時期の確認表に、行を足したり外したりする形で効いてきます。ここでは、AI研修で主に使われる2つのコースについて、訓練の種類と事業主の要件の違いを並べます。

人材育成支援コースの4つの訓練

人材育成支援コースには、人材育成訓練・認定実習併用職業訓練・有期実習型訓練・中高年齢者実習型訓練の4つの訓練の種類があり、種類ごとに対象労働者と支給要件の節が分かれます(人材育成支援コース支給要領 p.2・0102)。4つの違いと、ほかのコースも含めた全体像は、人材開発支援助成金の制度の全体像|コースの違いと選ぶ順番で扱っています。

キャリアコンサルティングの機会を事業内計画などに定める要件は、人材育成訓練・認定実習併用職業訓練・中高年齢者実習型訓練で必要とされています(人材育成支援コースのご案内 p.6)。

事業展開等リスキリング支援コースの3つの類型

事業展開等リスキリング支援コースの訓練は、前の章で挙げた事業展開・DX化やGX化・人事及び人材育成に関する計画の3つの類型のいずれかです(支給要領 p.9・0303 ヘ)。人事及び人材育成に関する計画の類型で訓練した場合は、訓練の終了後、予定していた職務に支給対象労働者を従事させることも事業主の要件です(同 p.7・0301 リ)。

この類型には、確かめる時期が支給申請のあとまで延びる要件があります。訓練開始日から3年を経過した日の翌日から2か月以内に実施状況報告書を出し、予定の職務に就いたかを確かめられます。確かめられない場合は支給決定の取消しもあります(支給要領 p.36〜37・1103・1105)。

2つのコースで違う、事業主の要件

両コースの支給対象事業主の項を突き合わせると、人材育成訓練にだけ基準期間の離職(06011 ヘ)・特定受給資格者の割合(06011 ト)・キャリアコンサルティングの定め(06011 ヌ)があり、事業展開等リスキリング支援コースにだけ事業展開等実施計画の作成(0301 チ)があります。

型B・対比型。人材育成訓練と事業展開等リスキリング支援コースで、確認表に足す行の違いを左右に並べる。要素=左「人材育成訓練」=計画届の前から数える離職の期間/支給申請の日の被保険者数で割る離職の割合/キャリアコンサルティングの定め。右「事業展開等リスキリング支援コース」=事業展開等実施計画の作成/3つの類型と期間の限り/人事及び人材育成に関する計画の類型は、訓練後に予定の職務へ従事させる。下部に共通の帯「推進者の選任・事業内計画の周知・計画届・受講者の被保険者・賃金の支払い」。左右とも同じ強さの青で、優劣をつけない。中央に区切りや分かれ目のラベルは置かない。大きな番号は置かない。結論=2つのコースは共通の要件の上に、それぞれ別の行が足される形で、確認表の中身が変わります。

2つのコースは共通の要件の上に、それぞれ別の行が足される形で、確認表の中身が変わります。


生成AIの訓練で要件を確かめるときの注意と、DAIJOBUの場合

生成AIの訓練は、令和8年8月3日の改正で事業展開等リスキリング支援コースのDX化・GX化に関する訓練でも、職務に間接的に必要なものと職業人として共通に必要なものは対象外と明記されたため、計画届の時点の書き方で中身の判定が決まりやすい点に注意します(厚生労働省「令和8年8月3日からの変更点について」)。

時期別に見ると、生成AIの訓練で先に決めること

時期別の確認表に当てはめると、生成AIの訓練で計画届の前に決めることは主に3つで、この分け方は本記事によるものです。

  • どの職務の、どの作業に使う訓練かを、計画届とカリキュラムに書ける状態にする
  • その作業を担当する人を受講者に選ぶ。改正のリーフレットは、受講者の選び方も判定の観点に挙げている
  • eラーニングを組み合わせるなら、事業展開等リスキリング支援コースでは1年度1回の枠を使う前提で、受講者ごとの回数を数えておく

研修の内容から使える制度を判定する考え方は、助成金の対象は何で決まる?|会社・社員・研修の3つで判定するで扱っています。助成率から自社の負担を逆算する手順は、AI研修に助成金を使うと負担はどう変わる?|助成率から逆算する手順で扱っています。

DAIJOBUの研修では|計12時間で、10時間の判定を2回受ける

当社の Claude Code 研修は、4回×3時間の計12時間で組んでいます。12時間に余白が2時間しかない点は、人材開発支援助成金の条件とは|AI研修で通る要件と落ちる4つの理由で書きました。この記事の見方で足すと、実訓練時間数10時間以上の要件は計画届の届出時と支給申請時の2回判定されるため、計画届のカリキュラムで満たしていても、実施した内容で支給申請時にもう一度確かめられます。

当社ができるのは、計画届に添えるカリキュラムを訓練日ごとの内容と時間が分かる形で出すことと、実施中に出席簿や受講レポートなどの証跡を残すことまでです。助成金を申請するのは受講する会社で、支給の可否は労働局の審査で決まります。当社が助成の対象になることを保証することはできません。

生成AIの訓練は、計画届の前に「誰の・どの作業か」を決めておくと、支給申請の日まで計画届と同じ説明で書類をそろえやすくなります。

研修の人数と企業規模から、助成を受けた場合の負担の目安を出すなら、料金試算(助成金対応)をご利用ください。

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この記事で解けないこと|個別の判定・共通要領の全項目・令和9年度以降

この記事の確認表は、要件を確かめる時期を並べたもので、自社の訓練が支給されるかどうかを判定するものではありません。確認表で拾えないことを3つ挙げます。

個別の訓練が対象になるかの判定

訓練の内容が職務に関連するか、対象外の時間が何時間あるかは、計画届とカリキュラムをもとに労働局が判断します。確認表の項目をすべて満たしていても、支給を約束するものではありません。迷う訓練は、計画届の前に管轄の労働局に確かめます。

共通要領と、ほかのコースの要件

本記事が照らしたのは、人材育成支援コースと事業展開等リスキリング支援コースの支給要領と、パンフレットです。支給要領の「第1 共通要領」の全項目と、人への投資促進コース・教育訓練休暇等付与コースなどほかのコースの要件は、確認表に入れていません。

令和9年度以降の扱い

事業展開等リスキリング支援コースは、厚生労働省の詳細版で「令和4年~8年度の期間限定の助成金として創設しました」とされています(詳細版 表紙)。令和9年度以降の扱いは、2026年10月19日時点の資料では確かめられていません。


人材開発支援助成金の要件チェックに関するよくある質問

Q. 支給申請の前に、労働保険料の未納に気づきました。申請できなくなりますか

A. 支給申請の翌日から起算して2か月以内に納めた場合は、支給しない場合から除かれます。 パンフレットは、支給申請をした年度の前年度より前のいずれかの保険年度の労働保険料を納めていない事業主を、支給しない場合に挙げています(詳細版 p.7)。未納に気づいた時点で、納付と申請の日程を労働局に確かめます。

Q. 研修が6か月を超える場合、出席の8割はどう数えますか

A. 訓練開始日から6か月ごとに区切った期間ごとに、受講時間数が実訓練時間数の8割以上であることが必要です。 事業展開等リスキリング支援コースの支給要領は、この区切った期間を「分割訓練期間」と呼んでいます(支給要領 p.28〜29・0803)。支給申請ができるのは、8割以上を満たした期間の分に限られます。

Q. 計画届を出す前の半年に、会社都合で辞めた社員がいます。人材育成支援コースは使えませんか

A. 人材育成訓練では、基準期間に解雇等の事業主都合で被保険者を離職させていないことが要件です。 基準期間は計画届の提出日の前日から6か月前の日から始まるため、その離職が解雇等に当たるかを先に確かめます。解雇等に当たるかは、雇用保険の資格喪失の原因の区分で判断され、個別の当てはめは管轄の労働局に確かめます(人材育成支援コース支給要領 p.11・06011 ヘ)。


人材開発支援助成金の要件|時期別の確認表

時期

確かめること

判定の日・期間

確かめる書類の例

申請前

推進者の選任・事業内計画の周知・職業訓練実施計画の周知

計画届の提出まで

事業内職業能力開発計画

申請前

実訓練時間数10時間以上・職務に関連・類型と期間の限り

計画届の届出時

計画届・カリキュラム

申請前

人材育成訓練:キャリアコンサルティングの定め/事業展開:事業展開等実施計画

計画届の提出まで

就業規則など/様式第1-3号

訓練中

受講者が被保険者である

訓練実施期間中

雇用保険の記録

訓練中

受講時間が実訓練時間数の8割以上。eラーニングは修了

訓練期間。6か月超は区切った期間ごと

OFF-JT実施状況報告書

訓練中

賃金の支払い・変更届

訓練期間。変更届は当初と変更後の早い方の実施日の前日まで

賃金台帳・出勤簿・変更届

支給申請時

実訓練時間数10時間以上・経費の全額負担

支給申請時

支給申請書・領収書

支給申請時

中小企業の判定・受講回数

支給申請書の提出時・支給申請日の年度

支給申請書

支給申請時

労働保険料・法令違反・雇用保険適用事業所・人材育成訓練の離職の要件

項目ごとの時点。基準期間は計画届の前日の6か月前から

支給要件確認申立書など

支給申請後

事業展開等リスキリング支援コースの人事及び人材育成に関する計画の類型:予定の職務に就いたか

訓練開始日から3年を経過した日の翌日から2か月以内

実施状況報告書

表は、本記事で照らした2つのコースの主な要件を時期で並べた本記事の整理で、すべての要件の一覧ではありません。



まとめ|人材開発支援助成金の要件は、いつ・何で確かめるのか

人材開発支援助成金の要件は、計画届の前にそろえるもの、訓練の間に保つもの、支給申請の日の状態で判定されるものに分けて確かめます。10時間以上の要件のように2回見られるものや、会社の規模のように支給申請の日で決まるものがあるため、要件ごとに判定の日と書類を1行にしておくと、取りこぼしが減ります。

これから計画届を準備するなら、次の3つから始められます。

  1. 今日:使うコースの支給要領で、支給対象事業主の項を開き、自社が満たしていない要件を確かめる
  2. 今週中:本記事の確認表を自社の研修に当てはめ、訓練開始日・訓練終了日・支給申請の予定日を書き込む
  3. 計画届の前:人材育成訓練なら基準期間の離職、事業展開等リスキリング支援コースなら事業展開等実施計画を、担当者と確かめる

最後に、社内で自分に問える1問を置きます。御社が予定している研修について、支給申請の日に会社が中小企業に当たるかと、受講者全員がその年度に何回目の受講になるかを、今の時点で答えられますか。

  • 中小企業かどうかと受講回数は、計画届の日ではなく支給申請の日で判定されます。計画届を出した時点の規模や年度で数えると、判定がずれます
  • 実訓練時間数が10時間以上という要件は、計画届の届出時と支給申請時の2回見られます。1つの要件を1つの時点で確かめれば済むとは限りません
  • 事業主の要件は、AI研修で主に使う2つのコースでも同じではありません。人材育成支援コースの人材育成訓練には、解雇等による離職がないこととキャリアコンサルティングの定めの要件が加わります

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出典・注記

  • 厚生労働省「人材開発支援助成金(事業展開等リスキリング支援コース)支給要領」R8.8.3 版 https://www.mhlw.go.jp/content/11800000/001731981.pdf (2026年10月19日参照)。支給対象事業主・労働者・訓練等(p.6〜9・0301〜0303)、予習・復習(p.9〜10・0303 リ)、経費の全額負担(p.15・0501 ト)、中小企業の判定時点(p.19・0504)、年度と受講回数・退職の申出(p.21〜22・0510)、提出期間(p.24・0602)、変更届(p.25〜26・0700)、支給申請と補正(p.28〜29・0801〜0803)、実施状況報告と支給決定の取消し(p.36〜37・1103・1105)による
  • 厚生労働省「人材開発支援助成金(人材育成支援コース)支給要領」R8.8.3 版 https://www.mhlw.go.jp/content/11800000/001731969.pdf (2026年10月19日参照)。訓練の種類(p.2・0102)、基準期間(p.3・0200)、人材育成訓練の支給要件(p.11〜13・06011〜06013)、中小企業の判定時点(p.21)、受講回数と退職の申出(p.24・06026)、提出期間(p.26)、申請期間(p.29)による
  • 厚生労働省「人材開発支援助成金(事業展開等リスキリング支援コース)のご案内(詳細版)」令和8年8月3日版 https://www.mhlw.go.jp/content/11800000/001731978.pdf (2026年10月19日参照)。期間限定の創設(表紙)、支給しない場合(p.7)、中小企業事業主の範囲と注(p.12)、基本要件(p.13)による。ページは資料に印刷された番号
  • 厚生労働省「人材開発支援助成金(人材育成支援コース)のご案内」令和8年8月3日版 https://www.mhlw.go.jp/content/11800000/001731967.pdf (2026年10月19日参照)。キャリアコンサルティングの定めが要件になる訓練の種類(p.6)による
  • 厚生労働省「令和8年8月3日からの変更点について 人材開発支援助成金(事業展開等リスキリング支援コース)改正」 https://www.mhlw.go.jp/content/11800000/001731966.pdf (2026年10月19日参照)。DX化・GX化に関する訓練の対象外の明記、判定の観点による
  • 時期別の確認表、2つのコースの事業主の要件の比較は、本記事の整理です
  • 当社の研修が4回×3時間の計12時間であることは、当社の自社情報です
  • 要件・期限は制度改正で変わります。本記事は2026年10月19日時点で確認した内容で、受給を保証するものではありません。個別の可否は管轄の都道府県労働局でご確認ください

この記事について

本記事は、法人向けにClaude Codeの研修を提供するDAIJOBUが、人材開発支援助成金の要件を確かめる時期を、厚生労働省の支給要領とパンフレットに沿って整理したものです。

著者

DAIJOBU株式会社 Claude Code法人研修部 コンテンツ担当 佐藤 雅俊

編集責任者

DAIJOBU株式会社 Claude Code法人研修 事業責任者 石井 雄大

監修

DAIJOBU株式会社 代表取締役 山中 裕貴

公開日

2026年10月23日

最終更新日

2026年10月23日

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