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生成AIのオプトアウトとは?|入力を学習させない設定の考え方

生成AIのオプトアウトとは?|入力を学習させない設定の考え方

生成AIのオプトアウトとは、入力した文章や会話を、AIのモデルを良くするための学習に使わせないよう、利用者や管理者が断る設定のことです。社内で「学習させない設定にしておけば大丈夫か」と聞かれたときは、学習を止めても会話の保存は止まらない点から考えます。

学習に使うかどうかの初期値は、同じサービスでも個人向けと法人向けで逆になっていることがあります。どのサービスのどの契約で使っているかを先に確かめないと、設定を見ても判断できません。

この記事の要点は3つ

  1. 生成AIのオプトアウトで止まるのは、主にモデルの学習への利用です。会話の保存や、安全性の確認のための保管は、別の設定や規約で決まります
  2. 学習に使うかの既定は、個人向けのプランと法人向けの契約・APIで分かれます。個人向けは利用者が設定で選び、法人向けの契約は既定で学習に使わない建付けが、本記事で確かめた4社に共通していました
  3. 会社で使うなら、社員一人ひとりのオプトアウトに頼らず、学習に使わない既定の契約に業務の利用をそろえます。オプトアウトは情報漏洩をすべて防ぐ設定ではありません

生成AIを社内で使う契約と設定のそろえ方を整理したい方は、自社で使えるヒントを、20の実例から探すからご確認いただけます。

社員が業務でAIを使うときの設定と運用を研修で教えている側から、オプトアウトで何が止まり何が残るかと、会社で設定を誰に任せるかに絞って書きます。各サービスの画面操作の細かな手順や、法令上の判断は扱いません。

生成AIから情報が外に出る経路の全体像は、生成AI 情報漏洩 対策の全体像をまとめた記事で扱っています。この記事は、そのうち「学習に使われる」経路を、各社の公式の案内で確かめた設定に置き換えます。

この記事でわかること

  • 生成AIのオプトアウトの意味と、止まるもの・止まらないもの
  • ChatGPT・Claude・Gemini・Copilotで、学習を止める設定と法人向けの既定
  • オプトアウトしても残る、フィードバック・安全性の確認・保存期間の例外
  • 会社で使うときに、個人の設定に頼らず既定をそろえる考え方
  • オプトアウトの限界と、この記事で解けないこと

生成AIのオプトアウトとは|学習に使われることを利用者側から断る仕組み

生成AIのオプトアウトとは、サービスに入力した文章・ファイルや、AIとの会話を、提供元がモデルの改善に使うことを、利用者や管理者が断る設定です。「オプトアウト」は、初めは使われる状態にあり、そこから外れることを本人が選ぶ方式を指します。

生成AIの提供元は、個人向けのサービスで集めた会話を、次のモデルを良くするための材料に使うことがあります。学習に使われた内容がそのまま他の人への回答に出る、と公式に案内されているわけではありません。それでも、取引先の情報や社内の数字を入れる会社にとって、学習に使われるかどうかは最初に確かめたい点です。

オプトアウトとオプトインの違い|初期値がどちらに倒れているか

オプトアウトとオプトインの違いは、何もしなかったときの状態です。

方式

何もしないとき

利用者がすること

オプトアウト

学習に使われる

設定で「使わない」を選ぶ

オプトイン

学習に使われない

設定や契約で「使ってよい」を選ぶ

同じ提供元でも、個人向けのプランはオプトアウト型、法人向けの契約やAPIはオプトイン型、というように分かれていることがあります。どちらの方式かは、サービスの名前ではなく、使っている契約の種類で決まります。

設定の名前はサービスごとに違う

学習を止める設定は、どのサービスでも「オプトアウト」という名前で置かれているわけではありません。ChatGPTでは「すべての人のためにモデルを改善する」、Geminiでは英語の公式ヘルプで「Keep Activity」と呼ばれる設定のように、サービスごとに名前と置き場所が違います。

社内で「オプトアウトしておいて」と伝えるだけでは、社員が探す画面が決まりません。会社で案内するときは、サービスと契約の種類ごとに、どの設定を何にするかまで書きます。


オプトアウトで止まるもの・止まらないもの|学習と保存は別の設定

生成AIのオプトアウトで止まるのは、主に、入力や会話をモデルの改善に使うことです。会話が提供元のサーバーに残るか、どのくらいの期間残るかは、多くのサービスで別の設定や規約で決まります。

OpenAIのヘルプは、個人向けのChatGPTで学習の設定をオフにしても、会話は削除されず履歴にも残ると案内しています。学習を止めることと、記録を消すことは別の操作です。

止まるもの|モデルの改善への利用

オプトアウトの設定で止まるのは、設定を変えた後の会話を、提供元がモデルの改善に使うことです。マイクロソフトの個人向けCopilotのプライバシーFAQは、2026年8月18日より前の版のアプリについて、オプトアウトすると今後の会話が学習から外れると書いています。

CopilotのプライバシーFAQには、設定を変える前の会話まで、さかのぼって外れるとは書かれていません。社員が使い始めてから設定を変えた場合は、それまでに入れた内容の扱いを、別に確かめる必要があります。

止まらないもの|保存・安全性の確認・自分で送ったフィードバック

オプトアウトしても止まらないものは、本記事で確かめた範囲では、次の3つに分けられます。3つの分け方は本記事の整理で、各社の公式の分類ではありません。

止まらないもの

何のためか

決まる場所

会話の保存

履歴の表示・回答の生成

履歴の設定と保存期間の規約

安全性の確認のための保管

規約違反や不正利用の検知

提供元の規約

利用者が送ったフィードバック

回答の評価・不具合の報告

フィードバックの規約

3つ目のフィードバックは、利用者が自分で送る操作です。回答の横の高評価・低評価のボタンを押すと、学習の設定をオフにしていても、その会話が改善に使われることがあるサービスがあります。具体的な扱いは、後の章でサービスごとに見ます。


主要4サービスで学習を止める設定|個人向けは利用者、法人向けは契約で決まる

ChatGPT・Claude・Gemini・Copilotの4つで、学習を止める設定と法人向けの既定を、各社の公式の案内で確かめました。4つに共通していたのは、個人向けでは利用者が設定で選び、法人向けの契約では既定で学習に使わない建付けになっていることです。

ファクトボックス|主要4サービスの学習の既定

サービス

個人向けで学習を止める設定

法人向け・APIの既定

ChatGPT

データコントロールの「すべての人のためにモデルを改善する」をオフ

Business・Enterprise・Edu・APIは既定で改善に使わない

Claude

プライバシー設定のModel Improvementで、利用者が使ってよいかを選ぶ

Claude for Work・API・Claude Govは既定で学習に使わない

Gemini

個人のGoogleアカウントでKeep Activityをオフ

Workspaceは、顧客の許可や指示なしに学習に使わない

Copilot

個人向けのCopilotで、会話を学習に使うことをオプトアウト。2026年8月18日より前の版のアプリについての記載

職場のアカウントのCopilotは、プロンプトと応答を基盤モデルの学習に使わない

  • ChatGPT:https://help.openai.com/en/articles/5722486-how-your-data-is-used-to-improve-model-performance
  • Claude:https://privacy.claude.com/en/articles/10023580-is-my-data-used-for-model-training
  • Gemini:https://support.google.com/gemini/answer/13594961
  • Copilot:https://support.microsoft.com/en-us/topic/privacy-faq-for-microsoft-copilot-27b3a435-8dc9-4b55-9a4b-58eeb9647a7f 、https://learn.microsoft.com/en-us/microsoft-365/copilot/microsoft-365-copilot-privacy

いずれも2026年10月20日に参照した各社の公式の案内によります。設定の名前と置き場所は画面の改修で変わるため、社内で案内する前に、使っている版の画面で確かめてください。

型B・対比型。学習に使うかを誰が決めるかを、左右に並べる。要素=左「個人向けのプラン」=利用者が自分の設定画面で選ぶ/会社の管理者は設定を見られない/社員ごとに状態がばらつく。右「法人向けの契約」=既定で学習に使わない建付け/会社が契約で決める/使ってよいと選ぶのは組織の側。右を青で強く、左は白地に青枠。中央の区切りや分かれ目のラベルは置かない。下部に淡いグレーの帯「同じ提供元でも、契約の種類で初期値が逆になる」。大きな番号は置かない。結論=個人向けのプランでは利用者が学習の設定を選び、法人向けの契約では既定で学習に使わない建付けになっています。

個人向けのプランでは利用者が学習の設定を選び、法人向けの契約では既定で学習に使わない建付けになっています。

ChatGPT|個人向けはデータコントロール、法人向けとAPIは既定で使わない

ChatGPTの個人向けのプランでは、設定のデータコントロールにある「すべての人のためにモデルを改善する」をオフにすると、学習から外れます。OpenAIのヘルプは、プライバシーポータルで「Do not train on my content」を選ぶ方法も案内しています。

ChatGPT Business・Enterprise・Eduと、開発者向けのAPIでは、OpenAIは既定で入力と出力をモデルの改善に使いません。APIでは、組織のオーナーがデータの共有を有効にすると、メンバーがフィードバックとPlaygroundの会話を改善に共有できるようになります。

ChatGPTの会話の保存・メモリ・共有リンクまで含めた扱いは、ChatGPTで個人情報はどう扱われる?|学習・保存・共有の3経路で、経路ごとに分けて扱っています。

Claude|個人向けは利用者が選び、商用の契約は既定で使わない

Anthropicの個人向けのプランであるFree・Pro・Maxでは、利用者がプライバシー設定のModel Improvementで、会話とコーディングのセッションを改善に使ってよいかを選びます。Anthropicのプライバシーセンターは、この扱いを、利用者が使ってよいと選んだ場合に学習に使う形で説明しています。

Claude for Work・Anthropic API・Claude Govといった商用の製品では、Anthropicは既定で入力と出力を学習に使いません。TeamやEnterpriseで管理者が全社にそろえる設定の手順は、Claudeの個人情報の設定手順|管理者が全社で揃える5項目で項目ごとに扱っています。

Gemini|個人のアカウントはKeep Activity、Workspaceは許可なく学習に使わない

個人のGoogleアカウントでGeminiアプリを使う場合、学習に関わるのはKeep Activityの設定です。Googleのヘルプは、この設定をオフにすると、フィードバックを送らない限り、会話をモデルの学習に使わないと案内しています。

会社のGoogle Workspaceのアカウントで使う場合は、扱いが変わります。GoogleのWorkspaceのプライバシーハブは、顧客の事前の許可や指示がない限り、顧客のデータをモデルの学習に使わないと書いています。同じハブは、Geminiアプリの会話とアップロードしたファイルを、人のレビュー担当者が見ることはないとも書いています。

Copilot|個人向けは会話の学習をオプトアウト、職場のアカウントは基盤モデルの学習に使わない

マイクロソフトの個人向けのCopilotでは、会話を学習に使うことを、利用者がオプトアウトできます。プライバシーFAQは、組織のEntra IDでサインインした利用者や、18歳未満でサインインした利用者を、学習の対象から外すと書いています。いずれも、2026年8月18日より前の版のアプリについての記載です。

職場のアカウントで使うMicrosoft Copilot、旧称Microsoft 365 Copilotでは、プロンプト・応答・Microsoft Graphを通じて読んだデータを、基盤モデルの学習に使わないとMicrosoft Learnに書かれています。

個人向けのCopilotのプライバシーFAQは、2026年8月18日に新しい版のアプリが出たことに触れ、ウェブ版と新しい版には別の案内があると断っています。個人向けを業務で使うかどうかを決める前に、使っている版の案内を確かめます。


オプトアウトしても残る例外|フィードバック・安全性の確認・保存期間

オプトアウトしても残る例外は、本記事で確かめた4社では、主にフィードバック・安全性の確認・保存期間の3つでした。どれも各社の公式の案内に書かれている扱いで、隠れた仕組みではありません。読まずに「オプトアウトしたから使われない」と社内に伝えると、案内と食い違います。

型A・全体像カード型。オプトアウトしても残る扱いを、横に並べた3枚のカードで示す。要素=カード「フィードバックを送った会話」=評価ボタンや不具合の報告で送った会話は、改善に使われることがある/カード「安全性の確認に回った会話」=規約違反の検知のために確認・保管されることがある/カード「学習を止めた後の保存期間」=回答や安全のために一定期間はサーバーに残る。人が確認した会話は、履歴を消しても別に保管されることがある。「フィードバックを送った会話」のカードを青で強く、ほかの2枚は淡い青。大きな番号は置かない。結論=オプトアウトしても、フィードバックを送った会話や安全性の確認に回った会話は、各社の規約に沿って使われたり保管されたりします。

オプトアウトしても、フィードバックを送った会話や安全性の確認に回った会話は、各社の規約に沿って使われたり保管されたりします。

フィードバック|評価ボタンを押すと、その会話が改善に使われることがある

フィードバックは、3つのうち社員が自分の操作で開ける例外です。OpenAIのヘルプは、個人向けのプランで評価を送ると、学習の設定をオフにしていても、その評価に関わる会話全体を改善に使うことがあると案内しています。法人向けのワークスペースでは、評価を送っても、その会話の学習は許可されないと書かれています。

Anthropicは、個人向けでも商用の契約でも、評価ボタンなどで明示的に送ったフィードバックや不具合の報告は、学習に使うことがあると書いています。個人向けの案内では、評価を送ると関連する会話全体が最長5年保管され、Anthropicが使う前に利用者のIDから切り離されます。

マイクロソフトは、職場のアカウントのCopilotでも、任意のフィードバックをCopilotの改善に使うことがあり、基盤モデルの学習には使わないと書いています。社内で「評価ボタンは押してよいか」を一言決めておくだけで、この例外は狭められます。

安全性の確認|規約違反の検知のための確認と保管

安全性の確認は、提供元が不正利用や規約違反を見つけるための扱いです。Anthropicの個人向けの案内は、安全性の確認の対象になった会話を、利用規約の違反の検知と対応を良くするために使ったり分析したりすることがあると書いています。

OpenAIのAPIでは、不正利用を監視するための記録が、法令で必要な場合などを除き、既定で最長30日保管されます。プラットフォームの案内によると、この記録を残さない扱いは、OpenAIの事前の承認と追加の要件を受け入れた顧客に限られます。

マイクロソフトの個人向けのCopilotのプライバシーFAQは、2026年8月18日より前の版のアプリについて、人によるレビューをオプトアウトする方法は無いと書いています。

保存期間|学習を止めても、会話は一定期間サーバーに残る

保存期間は、学習を止めた後も会話がサーバーに残る期間です。Googleのヘルプは、個人のアカウントでKeep Activityをオフにしても、今後の会話を回答やフィードバックの処理、安全のために72時間は保存すると案内しています。人のレビュー担当者が確認した会話は、アカウントから切り離されたうえで最長3年保管され、履歴を消しても削除されません。Googleのヘルプは、Keep Activityの設定が、匿名化したデータの作成までは制御しないとも書いています。

マイクロソフトの個人向けのCopilotのプライバシーFAQは、2026年8月18日より前の版のアプリについて、会話の記録を既定で18か月保存すると書いています。法人向けでは、Workspaceの管理者がGeminiアプリの保存期間を最長36か月の範囲で決めるなど、会社の側で期間を決められるサービスもあります。

会話単位で学習に使わない入口を用意しているサービスもありますが、その場合も会話は一定期間保存されます。ChatGPTの一時チャットの扱いは、ChatGPTで個人情報はどう扱われる?|学習・保存・共有の3経路で扱っています。

例外の多くは、会話を入れた後に社員が取り消せないものです。どの例外が自社の使い方に当てはまるかは、契約の種類ごとに、上の3つを順に照らして確かめます。


会社で使うときに個人の設定へ頼らない理由|既定を契約でそろえる

会社で生成AIを使うときに個人のオプトアウトへ頼らない理由は、設定の状態を会社が確かめられず、社員ごとにばらつくからです。業務で使う入口を、学習に使わない既定の法人向けの契約にそろえると、社員一人ひとりの設定に頼る範囲が小さくなります。

個人の設定に頼ると起きること

個人向けのプランで社員にオプトアウトを任せた場合、会社の側から見えないことが3つ残ります。

  • 社員が設定を本当にオフにしたか、管理者が画面で確かめられない
  • 入社した人・新しく使い始めた人が、設定を変える前に会話を入れてしまう
  • 評価ボタンのような、設定とは別の操作で開く例外を、社員ごとに判断することになる

どれも社員の注意不足ではなく、個人向けのプランが会社の管理を前提にしていないことから来ています。会社で決めることは、社員に注意を促す文面より先に、業務で使う契約の種類です。

既定をそろえる順番

既定をそろえる作業は、業務で使うサービスを決めるところから始めます。設定画面を開く前に、どの契約で使うかを決めないと、同じ設定でも意味が変わるためです。

型D・フロー型。会社で生成AIの学習の既定をそろえる順番を、左から右へ4つの箱で示す。要素=「業務で使うサービスを決める」→「法人向けの契約に入口をそろえる」→「個人アカウントで業務の情報を扱わないと決める」→「残る例外の扱いを社内に伝える」。2つ目と4つ目の箱の下に小さく補足=2つ目「既定で学習に使わない契約か確かめる」/4つ目「評価ボタン・保存期間・安全性の確認」。2つ目の箱を青で強く、ほかは白地に青枠。大きな番号は置かない。結論=会社で学習の既定をそろえるときは、使うサービスを決め、法人向けの契約に入口をそろえてから、個人アカウントの扱いと残る例外を社内に伝えます。

会社で学習の既定をそろえるときは、使うサービスを決め、法人向けの契約に入口をそろえてから、個人アカウントの扱いと残る例外を社内に伝えます。

入口をそろえた後も、法人向けの契約のなかに管理者が決める設定が残ります。保存期間・フィードバック・会話の共有などは、会社の業務と権限によって決める値が変わります。

契約の種類で、管理者にできることが変わる

契約の種類は、学習の既定だけでなく、管理者が全員に設定を配れるかどうかも分けます。

本記事の整理では、この考え方は生成AIのオプトアウトにも当てはまります。個人向けのプランのままでは、会社がオプトアウトの状態をそろえる手段がそもそも無く、社員に設定を頼む以外の選択肢が残りません。

学習の既定をそろえることは、AIを使う範囲と責任の所在を会社で決める仕組みの一部です。誰が決め、守られているかをどう確かめるかまで含めた全体の順番は、AIガバナンスとは?|国のガイドラインの要点と社内で決める順番で扱っています。


生成AIのオプトアウトの限界|この記事が扱わない法令の判断・入れた後の対応・各社の改定

生成AIのオプトアウトは、学習という1つの経路を閉じる設定です。この記事は公式の案内で確かめた既定と例外に絞ったため、次の3つには答えていません。

オプトアウトだけでは決まらないこと

オプトアウトで学習を止めても、情報漏洩をすべて防げるわけではありません。会話の共有リンク、外部のアプリとの連携、画面の撮影や転記のように、学習とは別の経路から情報が外に出ることがあります。どの経路をどの順で塞ぐかは、会社の業務と扱う情報によって変わります。

この記事で扱わないこと

  • 個人情報保護法などの法令に照らした判断。入力してよいかの法的な判断は、社内の法務や専門家に確かめてください
  • 業務の情報をすでに個人向けのプランへ入れてしまった後の対応
  • 各社の画面の操作手順と、法人向けの契約の料金

各社の案内は改定される

本記事の内容は、2026年10月20日に参照した各社の公式の案内に基づきます。学習の既定・保存期間・設定の名前は、各社の規約やアプリの版の更新で変わります。社内の案内に書いた内容は、契約の更新や規約の改定の知らせを受けたときに見直します。


生成AIのオプトアウトに関するよくある質問

Q. オプトアウトしておけば、入力した情報は外に漏れませんか

A. オプトアウトは学習を止める設定で、外に出る経路をすべて閉じる設定ではありません。 会話の保存、安全性の確認のための保管、共有リンクや外部のアプリとの連携は、それぞれの設定と各社の規約で扱いが決まります。

Q. オプトアウトする前に入力した内容も、学習から外れますか

A. さかのぼって外れるかは、サービスごとの案内で確かめる必要があります。 たとえばマイクロソフトの個人向けのCopilotのプライバシーFAQは、2026年8月18日より前の版のアプリについて、オプトアウトすると今後の会話が学習から外れると書いています。設定を変える前の会話の扱いは、各社の案内を読んでから社内に伝えます。Claudeの学習と保存の扱いは、Claudeで個人情報はどう扱われる?|学習・保存・共有の3経路と設定で扱っています。

Q. 無料版を業務で使うなら、全員にオプトアウトしてもらえば足りますか

A. 会社としては、全員のオプトアウトに頼るより、業務で使う入口を法人向けの契約にそろえるほうが、設定の状態を確かめやすくなります。 個人向けのプランでは、社員が設定をオフにしたかを管理者が確かめられず、評価ボタンのような別の操作で開く例外も残ります。

Q. APIで生成AIを使えば、入力は学習にも保存にも使われませんか

A. 本記事で確かめたOpenAIとAnthropicのAPIは、既定で入力を学習に使いませんが、保存が無いとは限りません。 たとえばOpenAIのAPIでは、不正利用の監視のための記録が、法令で必要な場合などを除き、既定で最長30日保管されます。


生成AIのオプトアウト|総括表

確かめること

個人向けのプラン

法人向けの契約

学習への利用

利用者が設定で選ぶ

既定で使わない建付け

設定を決める人

社員一人ひとり

会社の契約と管理者

フィードバック

送った会話が改善に使われることがある

扱いは各社の規約で確かめる

保存と安全性の確認

学習を止めても一定期間残る

管理者が保存期間を決められるサービスがある

個人向けと法人向けの分け方と、止まらないものの3つの分け方は本記事の整理で、各社の公式の分類ではありません。設定値は会社の業務と権限で変わるため、この記事では判断基準までにとどめます。



まとめ|生成AIのオプトアウトとは何か、どこまで任せられるのか

生成AIのオプトアウトとは、入力や会話をモデルの学習に使わせないよう断る設定で、任せられるのは学習という1つの経路までです。会話の保存や安全性の確認、自分で送ったフィードバックは残るため、会社では個人の設定に頼らず、学習に使わない既定の契約に業務の入口をそろえます。

社内で生成AIの学習の設定を見直すなら、次の3つから始められます。

  1. 今日:社員が業務で使っている生成AIを、サービス名と契約の種類の組で書き出す
  2. 今週中:書き出した組ごとに、学習の既定と、残る例外を各社の公式の案内で確かめる
  3. 今週中:個人向けのプランで業務の情報を扱っている組を、法人向けの契約へ移すかを決める

最後に、社内で自分に問える1問を置きます。御社で業務に使っている生成AIについて、どの契約で使い、学習の既定が何になっているかを、サービスごとに1行で答えられますか。

  • 生成AIのオプトアウトで止まるのは、主にモデルの学習への利用です。会話の保存や、安全性の確認のための保管は、別の設定や規約で決まります
  • 学習に使うかの既定は、個人向けのプランと法人向けの契約・APIで分かれます。個人向けは利用者が設定で選び、法人向けの契約は既定で学習に使わない建付けが、本記事で確かめた4社に共通していました
  • 会社で使うなら、社員一人ひとりのオプトアウトに頼らず、学習に使わない既定の契約に業務の利用をそろえます。オプトアウトは情報漏洩をすべて防ぐ設定ではありません

生成AIを社内で使う契約と設定のそろえ方を整理するなら、自社で使えるヒントを、20の実例から探すからご確認いただけます。

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出典・注記


この記事について

本記事は、法人向けにClaude Codeの研修を提供するDAIJOBUが、生成AIのオプトアウトで止まるものと残るもの、会社で既定をそろえる考え方を、各社の公式の案内に沿って整理したものです。

著者

DAIJOBU株式会社 Claude Code法人研修部 コンテンツ担当 佐藤 雅俊

編集責任者

DAIJOBU株式会社 Claude Code法人研修 事業責任者 石井 雄大

監修

DAIJOBU株式会社 代表取締役 山中 裕貴

公開日

2026年10月26日

最終更新日

2026年10月26日

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